八ヶ岳 硫黄岳・横岳周回

日程:2025年3月14日(夜)〜15日

はじめに:
計画では16日登頂予定だったが、降雪に加え新たに強風予報が確認出来た為、急遽1日前倒しして15日の登頂に変更した。その為14日22時半から美濃戸口を歩き始めるという夜行弾丸登山となった。同行してくれたメンバーには思わぬ苦行を甘んじて受け入れてもらい、無事登頂というご褒美で許してもらう事は出来まいか…。
3月14日(金)
 早朝に16日の天候予報で降雪に加え新たに強風予報を確認する。横岳周回は風の影響が大きい為に、メンバーと相談し1日前倒す事に決定した。私は朝から手につかない仕事を早々に切り上げ、美濃戸口までのタクシーの確保や、赤岳鉱泉に深夜到着する旨事前に承諾を頂く等の手配を済ませた。

深夜予約の出来るタクシーは諸事情により美濃戸口まで入れず、鉢巻道路の三叉路までとなる。小淵沢駅22時予約のタクシーに乗り、22時25分よりヘッ電を付けて三叉路から歩き始める。22時40分に美濃戸口に到着し、八ヶ岳山荘で登山届やトイレを済ませ出発する。本日は満月快晴により月明かりや星空のもと夜行性動物となって黙々と歩いていく。赤岳鉱泉に続く北沢ルートは比較的なだらかでアップダウンも少ない為、危険個所はないが抗えない睡魔が私を支配して、そこらのビバーク適地をキョロキョロ探してしまう。

3月15日(土)
睡魔と戦いながら深夜2時に赤岳鉱泉のテン場に到着する。月夜に照らされた青白いアイスキャンディの氷壁を横切り、静かにテントを設営して2時45分にわずかな仮眠に入る。予定では4時起き5時半出発だったが、ここで睡魔が勝利し6時起き7時半出発に変更した(この時点で最終バスの乗車は諦めた…!)。

6時にアラームで起きると外は当然既に明るさを取り戻し、曇天の中にくっきりと白黒の斑の赤岳と阿弥陀岳が見える。僅かな仮眠が功を奏し、体力と食欲を取り戻し出発準備を整え、7時25分に出発する。

赤岩の頭から南に張り出た雪庇をよけて森林限界を抜ける。硫黄岳手前の岩峰を左に巻いた所で9時38分硫黄岳に到着する。強風でおなじみの硫黄岳山頂は、本日は一転して微風で多くの登山者がのんびり記念撮影をしている。
硫黄岳から横岳に向かう登山者は一機に減る。雪質はクラスト状から、ざらめ雪やしまり雪に一変する事に驚きながら歩みを進める。硫黄岳山荘を過ぎたあたりで眼下にジョウゴ沢の氷瀑が見えた。緊張する奥ノ院を乗越して11時4分に横岳に到着する頃には降雪が始まった。杣添尾根の三叉峰から先は岩稜帯や狭い雪のトラバースが連続する。鉾岳を西側から巻くルートには先行者の迷いトレースがいくつかあり、正しいルートに修正するのに時間を要する間も、降雪量はしだいに増えていった。

日ノ岳を東側へ降る様に巻いていくつか梯子を越えると、丁度1ケ月前に通過した地蔵尾根分岐に12時34分に到着し、西を見つめるお地蔵さんの前に回り込んで、無事通過出来た事を感謝と共に目線と念で確かに報告した。

相変わらずたっぷり吹き溜まった雪の斜面を下り、13時21分に行者小屋についた。遠目から見える範囲ではテントは確認できず、明日の天候不良が多くの登山者を足止めしただろう事は間違いなさそうだ。13時45分に赤岳鉱泉に戻り、テントを撤収し、16時55分に美濃戸口に下山した。

1ヵ月前に八ヶ岳山荘から貰ったコーヒー無料券を財布に忍ばせ持参した甲斐あり、タクシーを待つ間ホットコーヒーを頂く事が出来た(節約しているのか散財しているのかもう説明は出来ない)。茅野駅のやきとり屋で反省会をした後、あずさに乗ってしんしんと雪が積もり続ける茅野駅を見送った。                            


記録:AB



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