八ヶ岳 赤岳地蔵尾根

日程:2025年2月15日〜16日

行程:
2月15日快晴
横浜0600発−美濃戸口0925着/0935発−行者小屋1330着

2月16日雪まじりの曇り後晴れ
0500起床−行者小屋0700発−地蔵の頭0825着−赤岳0925着−行者小屋1103着−美濃戸口1336着

はじめに:
今回の計画は2024年12月にKOSさんによって実施される予定のルートだったが、メンバーに冬山初心者がいた事から文三郎尾根から登頂した経緯がある。今回はその12月と同じメンバーでステップアップとして再び赤岳を地蔵尾根から目指す事にした。
2月15日 アタック当日の天候は風雪が予想された為、地蔵尾根の撤退の可能性を考慮してロープを持参し、1日目にテン場でプルージックコードを使用して自己確保しながらの上り下りの練習をした。プルージックコードの結び方は色々あるが、改めて各結びのメリットデメリットを理解し、パーティーが共通認識を持つ事が重要だと思った。

明日は8時頃まで風が強い予報が出ている上、地蔵の頭から赤岳までは通常でさえ風の通り道の為、8時以降に稜線に出る様に、4時起き、7時出発と決めて就寝した。
夜3時頃から雨交じりの雪がテントを優しく叩き始める。いよいよ風雪の登山を覚悟し残り僅かの就寝に専念した。

2月16日
 7時に準備を整え出発する。降雪によりトレースは隠れているが、前日まで通ったであろう踏み後の上に積もった雪の僅かな凹凸をたどって歩く。途中雪崩地形があったため、文末で別途報告する。

地蔵の頭手前より、風が強くなり地蔵の頭で写真を撮る余裕もなく赤岳展望荘の建物の隙間で休止を取った。依然風は強く弱まる気配はない為、耐風姿勢を取りながら赤岳を目指す。赤岳頂上山荘手前で雲間から北アルプスが見えた。
大キレットの真っ白な曲線は美しくも人を寄せ付けず、ただ憧れの眼差しだけを集めている。赤岳頂上山荘の県界尾根側で休止している間にどんどん雲が飛ばされ展望が開けてくる。山頂からの下山中も阿弥陀岳の北稜ルートを確認する事が出来た。このまま降りるのが惜しくなってしまい、中岳や阿弥陀岳に縦走したい気持ちを一旦抑え、行者小屋に戻る。
テントを撤収して、晴天の内に下山する事が出来た。

〈雪崩地形の報告〉
地蔵の頭の手前に雪崩地形があり、30度程の斜面に乾雪がたっぷり吹き溜まっている箇所があった。先週から今週にかけて降雪が続いた事もあり、登山道から一歩外れると膝上まで埋まる程の積雪量だった。登山の前々日と前日に降雪はないが、当日は午前3時頃から雨まじりの降雪があり出発時点での当日の降雪量は2p程と思われるが、東の稜線から吹き上げる風に、巻き上げられた雪が更に西側の斜面に堆積したものと考える。
尚、雪崩予想発生区として、上部の足幅1個分程の細いトラバースが踏み固められており、そのライン以外は深い乾雪の為ひとたびそのトラバースの足元が崩れると、吹き溜まりの斜面に雪と共に滑走すると考えられる。しかしながら地形として、雪崩の予想走路の幅が狭い事、地形の罠のリスクが少ない事から、埋没した場合の堆積区はある程度限定されると考える。

登山当日は、それらの雪崩地形の分析が足りず、全員で雪崩地形に入ったために、安全配慮として、間隔をあけて素早く通過するなど実施すべきだったと反省し、後日メンバーで雪崩地形の考察を行い記録として残す事にした。

おわりに:
アタック当日の天候が風雪となる為中止も検討したが、風が日中はやや弱まる見込みである事から、決行判断をした。山頂で晴天となった事は、天候予報に振り回され、風雪に耐え山頂を目指した我々の最大のご褒美となった。
アタック当日に私が行動食を忘れた為、HOJさんからフルグラ、KOSさんからチョコカニパンを頂いた。フォローするはずのリーダーが、結果としてフォローされる側となった山行であるが、まさしくパーティーのお互いの声掛けにより安全に終える事が出来た事に感謝したい。                            


記録:AB



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