夏山合宿 北ア・栂海新道 蓮華温泉〜朝日岳〜栂海山荘〜親知

日程:日程 2019年8月8日〜11日

<行動記録>
8月8日(木)天気:曇り  東京駅9時32分発の新幹線ハクタカで糸魚川駅に11時38分に着き、駅近の食堂「上の家」で日本酒・謙信を頂きながら昼食を食べる。13時05分発の蓮華温泉行きのバスに乗車して14時40分に蓮華温泉に着いた。テントの受付を済ませ、600m離れた野営場でテントを張り、ガスが出ているので露天風呂へ行っても景色が良くないのでロッジの内風呂に入った。
 テントへ戻り缶ビールを飲み、夕食を食べて明日の行程が長いので2時半起床と決めて18時半頃に就寝した。この頃にはガスの合間に星が見えて明日の好天が期待できた。

 8月9日
2時半に起床する。トイレに行くと星が綺麗であった。朝食を食べテントを撤収して4時10分に暗い中ヘッドランプを点けて歩き始める。鉱山道の道を分け、野鳥の森の方へ歩いてく。最初は緩やかな下りで30分ほどすると兵馬の平で明るくなり始める。そこから右に入り、登山道はぐんぐん下っていく。瀬戸川への下りで休憩を入れ、瀬戸川を渡って登り返して緩やかな登りとなり白高地沢の覗きで休憩する。段々と樹木がまばらになり視界が開け、天気の良いのが分かる。

8月13日 天気:晴れ  3時に起床する。トイレに行くと星が出ていたが、出発する頃には朝靄に包まれた。朝食を食べ身支度を調え4時35分に歩き始める。ロッジまで行きロッジ裏の神社脇の登山道を行く。1時間ほど歩き、尾根状の栂の森の所で休憩する。そこから40分ほどで天狗の庭に着く。この頃には朝靄は消え晴天が広がって、朝日岳、雪倉岳が良く見えた。

白高地沢を渡りカモシカ坂にさしかかると急登となる。途中で休憩して登り切って尾根に出ると視界が急に開け草原をなる。木道を少し登ると花園三角点になり、さらに登るとベンチのある水場に8時10分に着いた。冷たい水で美味しかった。
雪倉岳と小蓮華岳の稜線は良く見えた。この辺りが五輪高原の入り口と思われる。蓮華温泉のロッジが見えるがここまで4時間ほど掛かっているがものの標高差はさほど変わらない。この先に朝日岳も見えるがまだ遠い。
 この後、五輪尾根に取り付き登って行く。30分ほどで青ザクを通過するザレタ所である。
その後はダケカンバの五輪ノ森になり再び樹林帯に入る。急な登りは無いが小さいアップダウンがある樹林帯で日差しを避けて休憩する。そこから30分ほど歩くと水場でベンチがあった。水筒の水を入れ替えて登っていく。樹林帯が切れて雪渓が残って高山植物が多い湿原の木道にさしかかる。ここが八兵衛平あたりだろう。残雪期ならテントを張るのに良い場所もあった。そこを抜け稜線にでると吹上のコルでベンチで休憩する。ここで栂海新道と分けるのだ。時刻が10時40分なので栂海山荘へ行けそうだとは思ったが、予定通りに朝日小屋へ向かうことにした。
11:30朝日岳山頂着。ガスで展望は得られない。しばし、休憩して朝日小屋へ向かう。12時30分に朝日小屋に着く。テントの受付をしてテントを張る。水がタダなのは嬉しい。缶ビールを飲みまったりする。テント場では携帯の電波は入らないが、裏手の小高い所(夕陽の名所)へ行くと電波が入った。明日の天気を確認すると10日11日共に晴れなので安心した。
夕食を食べた後、18時半頃から裏手の夕陽の名所へ行き、日本海に沈む夕陽(残念なが水平線は雲に覆われていた)を堪能した。

 8月10日 天気:晴れ
 2時40分に起床して、4時20分にヘッドランプを点け歩き出す。小屋前の木道を行き、雪倉岳への分岐を過ぎて登りとなる。しばらくすると明るく成り、右へトラバース気味に登って行き、急登を登った後は平坦な木道となり、5時15分に朝日岳頂上に着いた。生憎、朝靄が出ていて展望は得られず。頂上から昨日登って来た登山道を下り、吹上のコルに着くとガスが切れ始めた。
 吹上のコルから少し登りになって平坦になり木道を出てくる。そこを過ぎると緩やかな下りとなりガレ場に出ると急にガスが切れて視界が利いた。行く手に黒岩山への稜線が見える。そして、日本海も見えるまだまだ遠いなと感じる所である。黒岩平だろうか湿原で雰囲気の良い所が見える。ガレ場から樹林帯に入って下りが少しきつくなる。
 雪渓も残る湿原(アヤメ平)で休憩を入れる。そこからは木道があったり、ハイマツ帯の下りだったりと変化に富んだ登山道で、踏み跡を頼りに歩き、比較的大きな沼の所で休憩する。標高が下がった為か飲む水の量が多くなった。
沼から下って沢筋に差し掛かると見事に水が流れていた。融雪水で顔を洗ったが気持ち良かった。そこから50m行くとベンチがあった。ここが黒岩平と看板があった。そこを過ぎて緩やかに登って行くと黒岩山に着いた。
山頂から振り返ると朝日岳の方が見渡せたが朝日岳の山頂は雲の中だった。そして、サワガニ山から犬ヶ岳の稜線と栂海山荘が良く見えた。アップダウンもあるし、時間がかかると思った。
 黒岩山から一端下ってから登り返すのだが、灌木帯で蒸し暑く高山植物も無く味気ない登山道で小さな起伏もあり疲れが増す所だ。鞍部の所で休憩して11時10分に北又の水場の看板のある所に着く。空いている水筒を全て持ち、3分ほど下ると水が冷たい水が湧いていた。帰りは水の重さもあり5分以上かかって登り返した。
そこから犬ヶ岳までの登りが結構きつく、ガレているので慎重に歩き、12時20分に山頂に着いた。山頂付近は痩せ尾根で、しばし休憩して小屋に急いだ。12時40分に小屋に着いた。
小屋は40名程度宿泊できる。テントも10張り程度張れそうだ。今回はあえて小屋に泊まることにした。宿泊料は2000円(協力金)。この日の宿泊者はテントが7張り、小屋が30名近くになった。このコースは上り1割と聞いていたが、登りの登山者の方が多いようだ。親不知駅を朝の3時に出発して早い人で10時間強、だいだいは12時間をかけて登ってくる。

 8月11日 天気:晴れ時々曇り
 3時に起床する。星が綺麗であった。小屋の外のベンチでお湯を沸かし、朝食のジフィーズを食べ珈琲を飲む。3時55分にヘッドランプを点け、小屋の裏手の急な登山道を慎重に下っていく。1時間ほど歩き鞍部で休憩する。その後、5時過ぎに黄蓮山に着くと東の空から朝日が登ってきて、綺麗であった。

黄蓮山から下って登り返すと黄蓮の水場入り口に着いて休憩する。小屋に宿泊した方から細いが水は出ていると聞いていたが、補給する必要が無いので先を行く。そこから45分ほど登ると下駒ヶ岳に着くのだが、ここの登りが木の根と露岩の急登で厳しかった。ここは樹木に被われ展望は無い。
 下駒ヶ岳から樹林帯の道を下り、途中の鞍部で休憩して登り返すと、水場への分岐になりさらに登ると白鳥山になる。ここから歩いてきた行程を振り返ると栂海山荘から朝日岳まで綺麗に見えて、歩いてきたなあと実感する。
 白鳥小屋から低木帯で視界の利かない中、赤土の登山道を下っていき1時間ほどでキシ割の水場に着いた。体に水分を補給して樹林帯の急な下りを下って坂田峠に着く。ここは林道が通っていて、駐車もあってタクシーも呼べるらしい。幸いにガスが出はじめ強い日差しが遮られて暑さをしのげたのは嬉しい。
 坂田峠から緩やかな登山道を登って行くと尾高山で、そこを越えて下って行く。林道を横切り二本松で旧道を分けて、尾根にそって行くのだがアップダウンがあって景色もあまり見えないので惰性で歩いて行く。途中3回ほど休憩を入れて、樹林帯の合間に日本海がだんだん近くに見えてくると林道になり、直ぐに国道に出た。
 国道を渡って栂海新道の出発点に向け、階段を下っていき波打ち際に着いた。波が高いので足を海に着けるのをあきらめ、階段を登り返し親不知観光ホテルの風呂に入り汗を流し、缶ビールで祝杯を挙げた。駅への送迎付きで1500円であった。  この日は糸魚川駅近くのホテルに宿泊して、次の白馬岳の山行に備えた。







<行動時間>
 8/9 蓮華温泉4:10-6:12白高地沢の覗き6:22-8:10水場8:25-10:40吹上のコル10:50-11:30朝日岳11:45-12:30朝日小屋

 8/10朝日小屋4:20-5:15朝日岳5:25-5:50吹上のコル5:55-7:00アヤメ平7:10-8:55黒岩山9:05-11:11北又の水場入り口11:35-12:20犬ヶ岳12:40栂海山荘

 8/11栂海山荘3:55-5:28黄蓮の水場入り口5:45-6:30下駒ヶ岳6:40-7:55白鳥小屋8:05-9:05シキ割の水場9:10-10:00坂田峠13:00国道-13:10海岸

<山行雑感>
 当初このルートは秋口に来ようと考えていたが、合宿の前に行くチャンスがあり決定したが、天候にも恵まれ思った以上に朝日岳から黒岩山までの山容は良かった。黒岩山から白鳥山までのはそれとは違って、良くここに登山道を設けたものだと関心するばかりである。
 ラストの坂田峠からの道は義務感で歩いているようで、面白いとは言えなかったがこのコースを歩き終えての達成感は格別のものがある。また、このコースを登ってくる登山者が多く、最近の人気が伺える。

記録:KOS


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