2019年春山合宿 鹿島槍ヶ岳天狗尾根

日程 2019年5月1日(夜発)〜4日

 <行動記録>
5月1日:大和駅20:00−23:50大谷原登山口駐車場
5月2日:4:30起床/大谷原(1090m)5:55〜7:40荒沢出合〜第一クロワール14:00〜第二クロワール〜17:30天狗ノ鼻(2,326m)
5月3日:4:00起床/天狗ノの鼻6:05〜11:30鹿島槍北峰(2,842m)〜12:50南峰(2,889m)〜15:20冷池山荘
5月4日:3:00起床/冷池山荘5:10〜赤岩尾根〜9:30大谷原10:10−薬師の湯11:30−11:50テンホウ−17:30大和駅

5月2日(木) 大谷原登山口駐車場に張ったテントは早朝霧雨に包まれる。今日から天気は回復し、明日から高気圧に守られる。またとないチャンス、気持ちは軽い。まずは大川沢右岸を進む。天狗尾根取付きまで大川沢2回と荒沢3回の徒渉、脛程度なので問題なし。
荒沢出合から上流200mほど登ると取付きとなる。取付きは小さな支尾根であり、薄い踏み跡を木登りも交えて登る。標高1650mの主尾根に到達し、やっと展望が開ける。そして雪稜へ変化していく。
小さなクロワール(当初は第一クロワールと誤認)を登るところから尾根は細くなり、第一クロワール(当初は第二クロワールと誤認)に到達する。50m超の雪面、MAYUトップでフィックスを構築する。のこり10mが優しく見えたため、MAYUはフリーで登るが悪い。Nが2ピッチ目をフィックスする。
第二クロワールからひとのぼりのはずの天狗ノ鼻になかなか着かない。雪稜は細く、いやらしくなっていく。第二クロワールは終わっていると誤認していたMAYUは気持ちが切れ、歩みが止まる。すかさずNがトップで進める。
 第二クロワールを終了していると誤認しているため大きなクロワールが現れたがNはフリーで登る。最後の10mのみMAYUがFIXを構築、ここが真の第二クロワールとやっと認識する。
 真の第二クロワールからひとのぼりで天狗ノ鼻に到着、テント数張りのスペースだ。360度の展望、山も空も街もすべての風景が美しい。天狗尾根から荒沢ノ頭、そして鹿島北峰へのルートも明瞭に確認できる。明日の登攀が楽しみだ。

5月3日(金)
快晴で清々しい朝を迎える。今日は雪上歩行が安定してきたZUKAが終始トップで進む。細くなったりトラバースしたりと様々な表情をみせる尾根、少々いやらしい箇所もあるが順調に上部の岩場まで標高を稼ぐ。
Nに「トップをじゃんけんしますか?」と提案したが、トップを譲っていただき、MAYUが2ピッチをフィックスする。核心は上部の5m程度がV+程度である。
あとはひたすら登るだけ、近くに見えるのだがアルプスのスケール感か?なかなかピークは近づいてこない。 北峰に11:30に到着、登頂を全員で喜び合う。しかしいままでの二日間のペース実績を考え、八峰キレット縦走は困難と判断、冷池から赤岩尾根経由で下山することとする。
 冷池山荘ではビールが調達できた。立山、剣そして鹿島槍に乾杯、ここも眺めのいいテント場だ。

5月4日
予報通り快晴無風。日の出とともに行動しているので、雪面も締まっている。赤岩尾根の上部トラバースも全く問題ない。しかし時間と高度とともに雪は腐り始め、少々難儀する。
林道にはフキノトウ、この天気の好条件を生かしきれずにキレット越えを断念、悔しさがこみ上げてきた。

記録:MAYU


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