蓮華温泉山スキー

日程:2019年4月12日〜14日

 <行動記録>
 4月12日 天気:曇り後、晴れ後雪
 YAMA氏は金曜日に有給を取り、この日に現地入りして午後は乗鞍岳へ足慣らしに行く計画とした。天気は12日雪後晴れ、13日晴れ、14日曇りの予報で天気は良さそうである。
 4月12日の朝5時30分に平沼橋にYAMA氏が迎えに来てくれた。スキー、靴などの装備を積み込み出発する。外環から中央高速で双葉SAで休憩して、長野道の安曇野ICで一般道に入り大町のコンビニで行動食を調達して白馬に入る。横浜を出発する頃は天候が芳しくなかったが、北アルプス北部に近づくにつれ晴れてきた。稜線に積もった雪が白く輝いている。一昨日の雨がこちらでは雪となっていたようだ。

 栂池高原のロッジおたりに9時50分に着いた。宿泊は我々だけで直ぐに部屋に案内されて、準備をしてゴンドラ駅に向かった。チケットを買うときに登山届けを提出して、ゴンドラとロープウエイの乗車券を購入して、ゴンドラに10時35分に乗車した。山頂駅まで20分以上掛かって登り、少しスキーで移動してロープウエイに乗るが30分毎の運行で、待つ間にシールを付ける。

 ロープウエイ乗車後に山岳警備員のレクチャーを受けて11時45分にシール登行を開始する。目の前の尾根を右に回り込んで登る。30分ほどして樹林帯が切れる所でウエアー調節をして、斜面をジグザグに登って行く。斜面を登り切ると傾斜が緩み、台地が見える。その台地が天狗原で、祠がある所に着く。蓮華温泉へ行くパーティーがシールを外している。我々はその横を過ぎて、目の前の乗鞍岳へ目指し高度を上げていく。一昨日の柔らかい雪が積もり、トレースに沿って登るが途中の斜面はかなり急斜面で苦労する。傾斜が緩み少し登ると右に明確な岩が出てくる。それを回り込むように登ると、平坦な岩のある雪原に13時55分着き、ここで滑走準備に入る。風が強く小雪が混じる。天気予報では午後は晴れると言うことだったが、やはり稜線は厳しい環境のようだ。
乗鞍岳の斜面はこの時期としてはめずらしく軽い新雪でスキーが走り良かった。天狗原に滑り込み、祠の横を歩くように滑って登って来た斜面を滑る。下部に入ると雪が重くなり樹林に気をつけてゆっくり滑る。栂池自然園からは、林道に沿って滑りゲレンデに入って、レストハウスで休憩してから栂池高原に15時50分に着いた。
ロッジへ戻って、栂の湯に入りに行き汗を流し、ロッジでビールを飲み今日の反省会を行った。明日は快晴で明後日は晴れのち雪の予報なので、何と蓮華温泉に行けそうだと安心する。18時から夕食を食べて、22時頃に就寝した。

4月13日 天気:快晴
6時に起床して窓の外を見ると青空が広がっていた。眩しいほどの天気である。宿にお願いして通常より30分早く朝食を用意して頂き、7時に朝食を食べる。ゴンドラは今日にスキーの大会があるので7時30分から運行していた。7時45分にゴンドラに乗車して、白馬岳から鹿島槍ヶ岳の北アルプスの稜線は青空に白く輝いていたのが印象に残る。富士山は霞みがかかり見えなかったが八ヶ岳から南アルプスの北岳が見えていた。栂ノ森に8時15分に着く。ロープウエイに行くと臨時運行して直ぐに乗車できた。山頂駅に8時20分に着き、山岳警備員のレクチャーを受け、シールを付け8時40分に歩き始める。
右の尾根に回り込み、斜度が増す手前でウエアー調節の休憩をする。斜面をジグザクに登り、斜度が緩やかになった所で休憩を入れて、祠に10時10分に着いた。祠の裏手から火打岳・妙高山が良く見えた。シールを外して10時45分に滑走に入る。広い台地を乗鞍岳の鞍部目指し、赤いテープに従って行く。すると、急斜面の上部に出る。底を見ると急なので右か左に回り込むが、右へトラバースして行く。斜度が急なこととアイスバーンなっているので、横滑りでクリアーして雪が付いているあたりから滑る。新雪で気持ち良い滑りが出来た。中央が窪んだ所を左に逃げて、左の尾根へ向かう。尾根の左が急斜面なので、一端右に回り込み、沢の上部を左の台地状の尾根に乗り上げて、樹木の無い中斜面を滑る。振り返ると振り子沢の上部が良く見える。広くて良い斜面で人気のコースであることが分かる。
そこからは狭くなった沢の側面を滑ったり、底を滑ったりと自由にコースを取りながら滑る。途中から左の中尾根の斜面に沿って滑ると、オレンジ色の蓮華温泉のツアーの看板がある。ここで休憩を入れてから、左の斜面のトレースに沿って滑って行くと、尾根を越えるようにトラバースして、沢に入って行くと、突然橋が出てくる。ここが林道の合流地点である。雪の積もる橋を慎重に越えていくともう一つ橋がある。林道にそって行くが、所によっては急斜面で右側が切れ落ちているので、注意しながら行くと、蓮華温泉に着く。12時30分に着くことができた。小屋前から見る朝日岳から雪倉岳が青空に映えて綺麗であった。
小屋で受け付けをして、裏にある仙気の湯に行った。斜面を10分以上登り、雪の中にぽつんとある湯船に入る。朝日岳から雪倉岳を見ながら入る露天風呂は最高である。その上の薬師の湯は本日は女性専用ということで行けなかった。小屋に戻り食堂で缶ビールを飲み、日本酒(謙信)を飲み今日の天候の良さ、山スキーの楽しさに祝杯を挙げた。夕食は二回戦の最初に食べることができた。夕食後しばらくして風呂に入り20時頃に就寝した。

4月14日 天気:晴れのち雪・雨
5時に起床する。朝食は5時半からの予定であったが少し早めに食べることができた。朝食を食べ終わり、6時15分にスキーにシールを付け歩き始める。最初は小屋前からトレースに沿って歩き、直ぐ右の尾根に末端から取り付き、右側に回り込む。夏道通りに歩いて行く。20分ほど歩き衣類調整をして、トレース沿って行く。途中から右にトレースがしっかり付いていたので、それに沿って行くとさらに隣の尾根の末端まで来てしまい、間違いだと気づき、この尾根を登れば天狗の庭に出られるので登り始めた。登り始めてシールでは登れない斜面に行く手を阻まれて、一端左の小さな尾根に回り込んで、登れそうな所を見つけ、高度を上げていく。途中で水分補給の休憩を入れる。樹林帯に入ったり、雪稜を登ったり、時にはスキーを外しツボ足で登ったりして1935m地点で休憩を入れる。
その後もジグザグにシール登行して、途中は左の雪庇に注意しながら高度を上げていき、トレースに合流して山下氏が先頭に立ち歩いて行く。途中から尾根の右にトレースが伸びて、夏道に合流する。このあたりが天狗の庭かと思う。10時25分に2150m地点で休憩する。今まで見えていた2250mのピークを回り込み登って、右にトラバースして行くと広い鞍部近くなった。雪倉岳が良く見える2400m地点で休憩を入れ、位置を確認するとあと少しで白馬大池ある。この先はさほど登らなくて済むので、ここまで天候がもってくれたことに感謝する。そこから少し歩いて雪に被われた白馬大池に着いた。小屋の煙突だけが目立つ。そこから左の台地状の上にケルンが見える。そこが乗鞍岳で、そこへ目指して登る。
12時20分に頂上に着いた。そこから10分歩いて雪の斜面の上部でシールを外し、滑走準備に入る。この頃より雪が降り始めた。12時45分に一昨日滑った斜面を滑るが、雪面が多くのスキーの跡でガタガタに荒らされて、滑り難いのでゆっくり滑って行く。

天狗原から緩やかな斜面を滑り、左の斜度のある斜面に入り重くなった雪に注意して自然園の林道へ出る。そこから溶け気味の雪の林道を滑ってゲレンデに出て、下へ滑り降りる。13時45分に宿に着いた。今日の行動時間は7時間半で、そのほとんどが登りでした。ご苦労様でした。 スキー、靴を片付けて栂の湯で汗を流し、あずさSAで夕食を食べ、中央道が渋滞でしたが横浜に20時30分に着きました。運転ご苦労様でした。

<行動時間>
4/13 7:45ゴンドラ8:15-8:15ロープウエイ8:20山頂駅8:40-10:10祠10:45-12:30蓮華温泉
4/14 蓮華温泉6:15-7:30尾根末端40-8:30-9:30(1935m地点)9:40-10:25(2150m地点)-11:25(2400m地点)11:35-12:20乗鞍岳12:30滑降地点12:45-13:12林道-13:45栂池高原

<山行雑感>
YAMA感想
スキーを始めて2年目にも関わらず、白馬乗鞍岳と蓮華温泉に行って参りました。ゲレンデスキーでさえ手こずっているにも関わらず、滑走と滑落を繰り返しながらですが山スキーを堪能すること出来ました。2月の秋田駒ヶ岳では山スキーの洗礼を浴びてしまいましたが、その経験を活かしリベンジすることができたと思います。これもKOSさんの特訓と的確なフォローのおかげだと大変感謝しております。ありがとうございました。

初日の白馬乗鞍岳からの滑走(滑落含む)は、週前半の降雪もあって非常に良い雪を堪能することができました。2日目は苦手なトラバースの連続を滑落しながらも何とか切り抜け、ご褒美に最高のロケーションで蓮華温泉の「仙気の湯」を堪能することができました。3日目の白馬乗鞍岳への登り返しは、登る尾根を間違えたおかげで、うさぎにも会えました。
まだまだ山スキー初心者の端くれではありますが、どんどん経験を積んで山スキーを楽しんでいきたいと思います。

KOS感想
 天候・雪質に恵まれた3日間となった。初日は4月であるのに新雪が降った後の柔らかい雪を滑ることができ快適であった。また、2日目の蓮華温泉へのツアーは上部は広いカール状で天気が良く見晴らしが利いて気落ちの良い滑りを楽しめた。
山スキーを始めて間が無いYAMA氏は斜面のトラバースでまだまだの所はあったが、シール登行など無難にこなして、次の鳥海山、来年の八甲田の山スキーが楽しみである。
記録:KOS


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