はじめに
冬山合宿は23日に行者小屋CSで石尊稜の4人と阿弥陀岳南稜を越えてくる6人と翌日赤岳登頂の為に直接入山してくる4人と集合し14名が集まる計画だ。
◆ 12月22日(土):小雨→曇り→晴れ(それほど寒くはない)
6:00二俣川駅集合→(南町田経由)→11:20美濃戸11:45→(北沢経由)→15:50行者小屋
22日朝6時に二俣川駅に集合、途中Bunさんを南町田駅でピックアップして16号を進む。中央高速笹子トンネルの通行止めが心配されたが大きな渋滞はなかった。ただ降雪のためチェーン規制の渋滞があり美濃戸には11時過ぎに到着となる。美濃戸口からの林道も4WDの威力を発揮して問題なく入ることができた。
出だしは小雨が降っていた。各自の装備は25kg近くバテ気味になりながら赤岳鉱泉に14:30到着。
鉱泉を過ぎて明日のアプローチを下見する。赤岳鉱泉に近い入口からのトレースは新雪に埋もれて不明瞭になっていた。今回は中山峠に近い道標から入る予定でしばらく進んでから踏み後を見つけて探索してみたが雪崩の痕があり北沢右俣へ抜けるトレースは無かった。十分な下見は出来なかったが明日は赤岳鉱泉側からなら入ることにして行者小屋に向かう。
行者小屋周辺にはテントが10張近くあった。水場も利用出来てトイレも使用できた(ただしテン場代1000円/人/日必要)
◆12月23日(日)晴れ(寒い)
5:00起床7:00→7:25北沢右俣入口→9:00石尊稜末端リッジ取付き→10:00下部岩壁1P目登攀開始→12:15下部岩壁上部12:20→13:40三叉峰ルンゼ→14:10鉾岳ルンゼとの出合→15:00行者小屋BC
暗い時間からの行動も考えたが、北沢右俣のアプローチを十分下見できていないこともあり明るくなってから行動することとした。6:30出発のつもりだったが結局7時を過ぎてしまう。
出遅れた感じであったが北沢右俣のトレースは無かった。覚悟を決めてラッセルすることにする。
かろうじて見える踏み後を外さない限りはそこそこのスピードで進めるが、雪の下は沢なので踏み跡を見失うと岩の間に滑り落ちて深く沈みこむ。休憩をしていると4人パーティーが追いつきラッセルを交代することになる。しかし彼らは三叉峰ルンゼに入っていったためすぐに再びラッセルとなる。三叉峰ルンゼの出合いを過ぎると下部岩壁は目前に見えもう少しなのだがいよいよ雪は深くなり体力を消耗することになった。
石尊稜末端リッジへトラバース気味に進み、弱点を狙って直上し尾根に上がる。尾根の上を下部岩壁ビレイ点の20mほど手前の潅木まで進み登攀準備をする。ノーザイルでビレイ点に移動してロープをセットし10:00にSさんリードで登攀を開始する。
三叉峰ルンゼを見下ろすと先ほどの4人パーティーが氷瀑を登っているのが見える。晴天に風も無く景色は素晴らしい。
いわゆる真ん中のルートを登り始めるがいきなり厳しそう。ハンガーボルトで最初のプロテクションを取ってやっと笑顔。その先もけっこう厳しそうで右方向へ登りその後左へ転じてトラバース気味に進み下から見えなくなった。50mが目一杯延びたところでビレイ解除のコール。
今回は4人のためロープを3本使いリードのShimさんがダブルロープで登り2番手はBunさん、3番手はYaさんで4番手kunはYaさんにロープを引き上げてもらい登るシステムをとった。2ndのBunさんはピッケル1本で手がかりが取れず出だしから苦戦。Yaさんはダブルアックスをガンガン打ち込み登っていく。ラストのKunは禁じ手のロープ掴み連発でなんとか上りきる。全員が上りきるのに2時間近くかかってしまった。 |