谷川岳一ノ倉沢烏帽子奥壁凹状岩壁

平成15年7月5日

 5日4時に一ノ倉沢出合で起床。小雨がぱらついている。それより風が異常に強いこんな強風のなかで登れるのか?と思いつつ準備してしばらく車の中で待機。5時30分、雨もやみ晴れ間が見えてきたので出発、山田・杉浦で一ノ倉沢初見参の中田を前後からサポートし歩き出す。雪渓は十分残っていて、テールリッジまでは問題ない。テールリッジ下で中田は靴を履き替え慎重に登る。天気は、どんどん回復している。1時間半ほどで中央稜基部までたどり着く。ここで南稜へ向かう杉浦・中田と別れ凹状岩壁の基部へ。先行者はいない。7時30分源水リードで登攀開始。岩はぬれていたが、3ピッチ目までは傾斜もゆるく特に問題はない。4ピッチ目の核心部は山田がリード。中間支点が少ないようで、ハーケンを打ち足しながら慎重にのぼていく。姿が見えなくなりしばらくすると、ビレイ解除の声。実際のぼってみると岩が濡れている上、これだ!と思ったホールドがカポカポ動くので結構緊張する。5ピッチ目源水リード。ルートガイドがないと左に行きたくなるところだ。右側にうつる一歩が怖い。ここでようやく視界がひろがり気持ちが楽になる。6・7ピッチは問題なし。最終8ピッチ目は山田がリードの順番だったが、源水に譲ってもらう。2Mほどの傾斜のあるクラックでルート中で一番岩がしっかりしていて思い切って登ることができる。12時前ようやく終了点。後続がなかったのでゆっくり終了点で大休止。、前に滝沢スラブ、後ろにコップ状岩壁が間近に望める絶好のポイント。12時中田と交信、向こうのパーティーも終了点にいるとのこと。我々は12時30分北稜より下降開始。順調に懸垂下降をこなし3時に出合着。衝立前沢の雪渓は昨年よりシュルンドが広くバイルでステップをつくって攀じ登った。出合で杉浦・中田パーティーと合流、岐路に着いた。

 昨年に引き続き梅雨の晴れ間に恵まれて、会山行が実施できた。凹状岩壁は核心部がいやらしくピッチグレード以上に難しく感じた。

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