6月会山行  西丹沢・押ン出シ沢

2002年6月8日

 6月8日午前9時過ぎ、やまゆり祭参加のメンバー一同が、西丹沢大滝キャンプ場に集合。今年の6月会山行は例年と異なり、西丹沢での沢・ハイキングとなった。小清水会長の挨拶の後、畦ガ丸ハイキングパーティー、マスキ嵐沢の沢登パーティーと別れ、キャンプ場から、車道を西丹沢自然教室方面へ向かう。箒沢のバス停付近から中川川の河原におり、さらに少し遡ると左岸から流れ込んでくる沢が押ン出シ沢だ。出合で準備をして、10時遡行開始。出合いから3本連続する堰堤は左岸の樹林帯からまとめて巻き、河原に降りると、すぐにかわいい釜をもったトイ状の滝が現れる。続くF1−3段はきれいな滝だが、ナメでホールドが乏しく、いきなり苦労させられる。3段目のナメ滝で源水はスリップして思わずロープをつかんでしまった××。続く2mほどのギャップも1手だけホールドが足りない。落ちてもたいしたことないだろうが、登れそうでなかなか簡単には登れない小滝が続き、一同、うなりながら遡行を続ける。右岸にワサビ田跡の石垣が見えると、すぐにF2。ここは、杉浦さんリードで古川さん、柳下君がチャレンジ、他のメンバーは左手の斜面から巻いた。滝は落口付近の泥付きがいやらしかったとのこと。F2を過ぎると、大きな石垣状の堰堤が沢を塞いでいるが、見た目ほど難しくなく左右どちらからでも登ることができた。堰堤を越えると二俣となり我々は左俣に進路をとる。ここまで出合いから1時間30分ほど。左俣に入り、小さな滝を何本か越えていくと沢が左に曲がり正面にF3−2段15Mが現れる。「リーダー仕事しろよ!」の声に源水リードで取付く。下段はモロイが難なく登ることができる。上段は滝の右側からのぼるが落ち口がツルツルのナメになっており、途方に暮れてしまった。なんとか右側の岩盤の上に少しだけついている泥を掘り返し、細かいホールドを探し滝上に抜ける。支点がとれなかっただけに結構ヤバイ所だった。後続は遡行図通り左側から登る。教訓:「目先のガバホールドに惑わされるべからず」

 F3の上はヒョングリの滝になっており、その奥がF4CS滝8m。小池さんが右側のスラブ状から泥付きのルートをA0を交えリードするが、泥付きの部分が悪く、断念。続いて、小池さん、中野さんが水流沿いにも挑戦するが、一番厳しい部分でおもいっきり水流に叩かれるので今回の水量では難しかった。結局、直登はあきらめ、一度F3の下まで懸垂下降し滝の手前の左岸から合流するガレ沢から高巻くことにした。高巻を終えると二俣にもどる踏み跡があったが、とりあえず最後まで沢をつめることにする。F4から上は、すぐに水がなくなり、ガレた渓相となる。程なく、三俣で、右俣に入り、その奥の二俣も右のガレ沢をつめる。しかし、これが失敗。ひどくモロいガレ沢で二進も三進もいかなくなっていまったのである。少し手前から支尾根に登っていた、源水、小池さん、柳下君が尾根上からロープを垂らしなんとか他のメンバーも、尾根に登ってきてもらう。この時点ですでに午後3時過ぎ。出発前「3時前には、帰ってきますよ!」と余裕をかましていたのは、今は昔。予想以上に時間がかかってしまった。この先の状況も読めないので、結局ここから、同ルートを下降することにする。三俣まで慎重に下り、F4の上からは、しっかりした踏み跡を利用し、二俣まで。二俣から出合いも左岸に昔の仕事道が続いていたので、思ったより早く下ることができた。午後4時30分出合いに帰着。そのまま、キャンプ場まで。車道を歩く、小池さんの速かったこと、恐るべし、ビールの引力。

 F4はかなり難しいということは事前に調べていったのだが、他の小さな滝もなかなか一筋縄ではいかず、小粒ながら手強い沢だった。宴会前にひとのぼりという雰囲気は遡行開始10分もたたずに吹き飛んでしまった。みなさん、大変お待たせしまして、申し訳ありませんでした。

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