谷川岳東尾根

2002年3月21日

 20日、22時横浜駅集合・出発。1時谷川ロープウェーイ駐車場着人は少ない。

 21日、4時起床、4:50出発。暗いがライトをつける程ではない。樹林帯に入る前に明るくなってきた。6時頃一ノ倉出合い着。ハーネス、ヘルメット、アイゼン装着。暑いので服装をどうしようか迷うが、半そでシャツの上に直接ヤッケを着る。先々週の表層雪崩と思われるデブリ(雪崩の跡)があちこちにある。一の沢を上がるが、ほとんどは古いクラスト面が出ていて歩きやすい。7:30、シンセンのコル着。ここから東尾根で、すぐに第2岩峰となる。ガイドブックには左を巻くとあるがそんな足跡はなく、結構な急斜面。直登を決意し、ロープを2箇所出したが、たいしたことはなかった。次のギャップで3mほどの垂壁の下りが出てきたのでここでもロープを出す。最後は私で下から確保してもらう。見ると倉林がハーケン一枚で制動器を使って確保してる。落ちると吹っ飛ぶのに・・・スタンディングアックスビレーに変えさせるが、私の真下でやっている。落ちたら下敷きになるのに・・・・ その後はひたすら雪稜を行く。途中岩場の横を通り、そちらの方が歩きやすいかと思い、移ってみる。ホールドは一杯あるがちょっと脆い。

  第1岩峰の基部到着10:30。この頃から風が吹き出す。ここもガイドにあるような巻いた踏み跡はない。直登も傾斜はきつそうだけどガバが多そうで登れそう。源水リードで取り付く。しかし、源水はなかなか進まない。「ここに足乗せればいけるだろう」と下から無責任にいう。「俺に代わってみろよ」と言いたいところを我慢して見守っていると、なんとか抜けていった。ふと確保してる倉林を見ると、ロープの末端がどこにも結んでいない。源水が落ちて確保に失敗しても巻き込まれないための措置か?。次に私が行ってみると、「代わるなんて言わなくてよかった〜〜」。ガバは多いけど足場が決まりにくくて思いっきりがつきにくい。しかもかぶり気味なので悩んでいると腕が張ってくる。何とか抜ければあとわずか上。雪庇の切れているところを狙って、11:30に頂上に出る。

 終了点が頂上なのがいい。倉林にここはどこだと質問すると、「トマノ耳です」と自信を持って答える。オキノ耳なのに・・・・頂上は風が強いため、両耳を踏んで小屋の影で休憩、登攀装備を解き、12時下山開始。気温が高く、アイゼンが団子になるので、私だけアイゼンを外した。しかし、ちょっと後悔。西黒尾根上部は傾斜が強く、雪が硬いところは怖い。倉林もアイゼンを外したがるが却下。樹林帯まで下りてから皆アイゼンを外して、尻セードに切り替え。13:30下山。

 飛び石連休で遠くに行っているのか、週末に出てくるつもりなのか人は少なかった。前半は快晴、後半曇っては来たが視界はずっとよくて、快適な雪稜を歩けた。転ぶと命はないが、難しい技術を要しないのでバリエーション経験者のステップアップに適していると思う。倉林がいろいろ受けた注意を次回に改善できれば一番だが、問題はいくつ覚えているか・・・・

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