金城山北尾根

2002年3月8日(夜)〜10

<行動記録>

8日22時港南台駅で集合。関越六日町ICからしゃくなげ湖方面に進み、金城山北側の集落の除雪最終地点にある民家の脇まで車で入った。「こんなところに、車を置いても良いのか!」と思ったが、眠気には勝てず、翌朝、家の方に挨拶をしていくことにし幕営仮眠。車から降りた瞬間、真紀が用水路にはまる。オイオイ。

   9日、朝起床して家の方に翌日まで車を置かせてもらえるようにお願いする。準備をしているとさがみ山友会の2人パーティーが先行していった。トレースをつけられてしまったなと思ったが、この山域のベテランのルート取りなどを勉強するのも必要だなと思い直し、7時30分出発。天気は上々で間近に頂上に突き上げる北尾根が見える。田んぼのあぜ道から一般登山道に入り、沢沿いを少し進んだところから北尾根に取付く。しばらく急登をこなすと、最初の岩壁の下に到着する。ここは、杉浦リードで岩場の右側のブッシュから小雪壁に抜ける。上部の雪壁部分で先行パーティーのトレースを敢えて外し、雪壁を削り正面から突破した杉浦さんにちょっとした意地を感じた。ルートの所々に急雪面が現れるが、ステップ有り、木の枝有りだったので、思ったより順調に高度を稼ぐことができた。途中、のっぺりした急斜面で一応ロープ1P出し、その上のギャップを懸垂下降でコルまで降りてさらに登り返す。1,100m地点の岩峰は源水リードで左のルンゼ状から取付く、下部の雪がなくなっており、熊笹が顔を出している状態でステップが決まらず少々苦労しながら抜ける。ここで核心は終了。あとは頂上へ続く尾根を辿るのみ。尾根が広くなったところで、先行パーティーが幕営していた。トレースのお礼を言い、我々も少し上がったところで斜面を削り、幕営する。1630分。この日は、夕方になっても暖かく、眼下に広がる六日町の夕景を眺めながら、テント設営、食事の準備ができた。

 

   10日、朝6時30分出発。ゆったりとした尾根を頂上にむかってゆっくり登る。中ノ岳からの朝日が奇麗だ。30分ほどで、山頂に到着、広い頂上で特に目印があるわけではないが、八海山から中ノ岳、巻機山から続く稜線、上越国境の山々、なかなかの展望である。どの山にも怪しい尾根が何本もあり、登れるかどうか考えているだけでも、ワクワクする。

下山は、西南のピークまでトラバースしてから下る。ピークからは尻セードー最適斜面があり、源水と真紀は待ってましたとばかり滑り降りる。しかし、これが失敗の原因だった。当初我々は、長崎の集落に降りる長崎尾根を下降する予定だったが、最初の尻セードーで下りすぎ、「何かおかしいな?」とか言いながら、一本北側の尾根を下ってしまっていた。何度も失敗しているが、下降点の確認はやはり、きっちりやらなくてはいけない。金城山の南面は長崎尾根、雲洞尾根、その他に小尾根が何本か派生しているが、これらは冬場の一般道として皆で行っても楽しそうだ。

ルート間違えがはっきりしたが、当日は視界も良く(視界が良いのに間違えるな!!)目指す神社も見えてきたので下山には支障をきたさなかった、途中もう一ヶ所、駆っ飛び尻セードー斜面もありなかなか楽しかった。1030分長崎の集落から少し北に行った神社に到着。携帯電話でタクシーを呼び、金城山の北側まで回ってもらう。帰りは五十沢温泉に入った、500円だったが、湯の温度が少し高め。帰りは関越の渋滞にも巻き込まれず、順調に帰浜した。

 <山行雑感>

 上越の怪しい雪稜入門ルートということだったが、雪質、先行パーティーのトレースに助けられ、思ったより順調に行動できた。この周辺の山域には魅力的な雪稜が数多くあるようで、来期以降いろいろ挑戦しようと杉浦さんと語り合った。

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