北ア 焼岳・笠ヶ岳縦走

2002年8月29日(夜発)〜9月1日

 

 

<行動記録> 

新宿から上高地行き高速バスを予約する筈がボケボケしてる間に満席、先週に続きアルプス乗車となる。何年振りかの松本電鉄からバスを乗り継ぎ6:10中の湯到着。快晴。ト伝の湯を探索し(要懐電)登山口へ。途中すれ違った登山者に聞くと、中の湯旅館まで行かないと道がないのでは・・・と言われ呆然とするが程なく発見。指導票もあり探している人にはすぐ分かる。暫くは樹林帯。道はハッキリしているが、上高地側がメインルートなのだろう、所々草が生い茂り朝露でズボンがびしょ濡れになる。1時間程で中の湯旅館からの道と合流。この辺りから視界は開け焼岳が目前、俄然ヤル気が出て来る。ピークを仰げば岩山に噴煙、眼下はカール状・・・どぉ〜も隅に追いやられがちな()焼が、こんなに素敵だとは思わなかった。焼に大荷物は物珍しいのかオジサンに話かけられる。明日は笠ヶ岳だと言うと、槍見新道は獣道が多かったとの貴重な情報を得る。20分ロスった甲斐ありダ・・・三角点のある南峰は立ち入り禁止。ガスの為かガレの為か知らないが、ちょっと触れたら崩れそう。落石に気を遣いながら北峰へ。上高地帝国ホテルの赤い屋根も見え展望は抜群だが、有毒ガスに巻かれている気がして早々に退散。焼岳小屋方面へ向かうが直下はザレザレ、暫く、上高地との分岐より中尾温泉に下山した。

 この後、林道にて新穂高野営場までの道を尋ねると、親切な御夫婦が車に乗せて下さるが近辺詳しくないらしく・・・30分は余計に歩くハメになる。

山行前からの夏バテで食欲がない。夕べのレトルトカレーも無理矢理詰め込んだ。野営場には山屋さんのテントもチラホラあり数人と朝の挨拶を交わし出発。快晴。暫く緩やかな登りの林道歩きだが、昨日の“余計な30分”が効いたのか・・・既に空身の何人かに追い越される。果して登山口は見付かるかと今日も按ずるが、笠新道入り口には大きな案内板と涸れそうもない水場まであった。相当な急登を覚悟していたが些程には感じない。が、ピッチ上がらず次々と抜かれて行く。ルートは岩ゴロゴロで好みのタイプ、空身ピストンにして歩きを楽しむべきだったか!と後悔する。なんとか杓子平に辿り着くと笠ヶ岳を目前にするが、既にヘロヘロで昨日の様にヤル気は湧かない。その姿がフテブテしくさえ見える。ここから稜線までの1時間がまた長く・・・最後の緩やかな稜線歩きでさえ後ろに道を譲った。小屋までもうひと踏ん張りというところで“キャンプ指定地”なる看板発見。なんでこんなに離れてるンだ・・・が、どう見てもこれが天場、ザックを下ろし寝床を作る。水場を見に行くがホースのみで涸れている。水タンクを持ち小屋へ行くと\400/500ml也のペットボトルか、天水を分けてくれるというので帰りに貰うこととし、山頂へ向かう。道中から見えた槍穂が一望のもと、こんな所があったとは・・・びっくりした。暫くノンビリして小屋に戻る。水を貰いWCを済ませ、さ〜ってビールと・・山頂で遇った素敵なオジサン()が御馳走してくれた。テントに戻り、水を沸かし、早々に夕飯。相変わらず食欲はなく翌朝用のカップラーメンを食べる。テントも幾張りか増え、夜の暴風雨にも心強かった。遅くまで降っていたようだが朝には上がり、御来光に向け山頂に登る人々が見える。下山する人も多く私もその中に混じる。一人なので無理は禁物と槍見新道は断念。鏡池経由も多いようだが、僅かな上りも嫌だったので、ひたすら下る笠新道を戻ることにする。槍穂の上に赤い雲が一直線に乗り、御来光は途中、腰を降ろして楽しんだ。荷を担いで良かったと・・山の上で迎える朝は、やっぱり素晴らしい。杓子平でピークを振り返ると、今度は妙に素敵に見える。どっしりとした、いい山だ。あとは軽快に岩を渡り歩き温泉とビールを目指した。

 

<行動時間>

290:19立川より急行アルプス〜30/松本〜新島々〜6:10中の湯〜9:25焼岳北峰〜12:00合掌の森・中尾キャンプ場〜14:30新穂高野営場

 315:10新穂高野営場〜6:00笠新道入口〜9:45杓子平〜11:00鏡池分岐〜12:10笠ヶ岳キャンプ地12:50?〜13:10笠ヶ岳山頂

 1/4:50笠ヶ岳キャンプ地〜6:40:40杓子平〜8:25笠新道入口〜9:10新穂高野営場

 

<山行雑感>

 何のことはない、単なるピークハント×2と言えばそれまでだが、ずっと繋いでみたかった。“あそこに行ってみたい”で始まった私の山歩きは、所詮、旅の延長から進歩しないのか・・と思う。でも、ま、それもアリかなと・・そんな山行であった。

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