奥只見・荒沢岳

2002年4月5日(夜発)〜7日

 6日2時過ぎ、シルバーラインの入り口駐車場到着。シルバーラインが夜間通行止めだったので、車内で仮眠、宮内号は3人でもゆったり眠ることができる。

 6日6時、奥只見丸山スキー場に向かう車に混じって、銀山平に向かう。銀山平周辺の除雪作業はかなり進んでいた。7時銀山平発。1時間程の急登で最初のピークに到着。ここからしばらくは、ゆったりとした尾根歩きを楽しめる。9時過ぎに、核心部の前クラ下に到着。下部の樹林帯では鎖・ハシゴがあり、難なく通過。最初の小岩峰は杉浦リードで取付く。スタンス、ホールドが乏しくA0、トラロープつかめるものはなんでもつかんで突破した。続く、15mの岩峰は源水がA0を交えリード、下部の岩壁は結構シビアだった。さらに、もうひとつ藪岩峰を越えると核心部終了。12時30分。ここからは、左側の崩壊目前の雪庇を避けて、右斜面寄りを歩く、所々太股まで潜り思いのほか体力を消耗させられる。風も強くなってきており「稜線までテントをあげる必要はないだろう。」という理由をつけ、1700m地点の少し平らになったところで幕営。1400分。天気図をつけると朝鮮半島に前線をともなった低気圧があった。速度的には翌日の昼ぐらいに日本海を通過するようだったので、昼前から崩れると予想したが、翌日の予報は朝方まで雨で、昼前から晴れとのこと。このあたりの天気図がまだまだ読み切れない。 

 7日6時幕営場所を出発。予報通り、夜からの雨は上がっていた。主稜線はガスで覆われていた。朝のうちは雪が締まっているということもなく、昨日同様ところどころ太股までもぐる。7時に稜線との合流点に到着。さらに、30分ほどいくと荒沢岳の頂上。視界は20mほど。半ば雪に埋まった山頂の標識が我々を迎えてくれた。休憩後、先ほどの稜線と前クラ尾根の合流点にもどり、さらに東にある花降岳へ足をのばすか検討した。この視界で花降岳の中尾根を正確に下れるか難しいところだったが、徐々にガスが薄くなってきたような感じがしたので、予定通り花降岳中尾根を下ることにし主稜線を東にむかう。幸運なことに進むにつれて、ガスは晴れてきて、南会津の山々が見渡せた。稜線は適度にアップダウンがあるが特に難しいところはない。9時10分花降岳到着。銀山平に伸びる中尾根を下る。下り始めは、広い尾根だが、下るにつれてやせてくる。右側の崩壊目前の雪庇を避けて、左側の藪を漕ぐ。1500m地点の小岩峰を越えたあとの懸垂下降も、薮に突っ込むような懸垂下降だった。結局、標高1150m地点の尾根が緩くなるところまで、ところどころ踏み跡のようなものがあったが、薮漕ぎが続いた。最後の尾根はゆったりとしたこれぞ春山といった感じの良い尾根だった。ときおり雪崩の爆音が響きわたるなか、カモシカのお尻を追っかけ、銀山平までの道を急いだ。13時40分銀山平着。 

 ここのところ山スキー人口の増加に危機感をおぼえ、あやしい雪稜人口を増やそうと、今回は宮内さんを誘った。岩場の通過も結構スムーズだったので来期も一緒にいろいろ行ってみたい。倉林君もどうですか?

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