鳥海山・月山山スキー

2004年5月1日〜5日

<行動記録>
 5月1日

21時に東神奈川駅に集合する。定刻に小清水車が駅に着くと、メンバーがそろっていた。みな荷物が大きくて、車内の座席の下と窓際にスキー板2本を納め、何とか荷物を整理して、21時25分に出発する。古川、伊沢、松原の運転により東北道を進み、山形自動車道を経て、東根より国道13号へ入る。最初はコンビニがあったのだが、まだ先にもあるだろうと思い、立ち寄らないでいると、以後、まったくなく、あっても24時間営業ではなく、目的地の祓川に到着してしまった。

 5月2日
 
5時30分に祓川に到着する。休み無く走り、8時間で到着することができた。上の駐車場は満杯で、下の駐車場に車を止め、青空の中に映える雪をかぶった鳥海山をゆっくり眺めながら、車から荷物を下ろす。あこがれの鳥海山の山スキーにこれかことに、うれしさをかみしめながら、ゆっくり身支度をする。6時だというのに、登行者がもういる。アリのように登山者が鳥海山の雪面に転々とし始める。
 我々も7時に駐車場を古川を先頭にシールをつけて出発する。気温があがりはじめ、雪が柔らかくなる。2ピッチから板をザックにつけて登る。この頃より寝不足による体調不良から小清水が遅れ気味となる。鳥海山は大きな山で、登っても登ってもまだ先がある。 9時13分に避難小屋の上に到着。七高山がだいぶ近くに見えてきた。頂上目指して登る登山者の多いこと。白い雪面にゴマのように点在する。避難小屋からさらにひたすら登行する。ほとんど睡眠を取らず運転をしていた伊沢が快調に登り、水をあけられる。その後も、一面の広い雪原を登る。傾斜がきつくなり、直登をさけ、ジグザグにシール登行をする。1800m付近で小休止をして、さらに登る。だいぶ七高山が近づいた。しかし、ペースは上がらず、小清水、古川、金田が遅れ気味。頂上直下で一本休憩を取る。そして、最後の登りにさしかかる。ルートは一番左の傾斜の緩いところをねらって登る。七高山の岩稜が目の前だが、なかなか着かない。気持ちは焦るが、一歩一歩ゆっくり足を運ぶ。  12時42分にようやく、七高山の頂上に到着。やれやれ!。2〜3分遅れて金田が到着。伊沢と蜷川、松原は新山へ向かっていった。「ピークハンターではない」と古川は残る。登りで疲れて、足の張りを訴えた小清水は七高山止まりとする。  七高山の頂上からの展望も素晴らしく、南に朝日連峰が見える。その手前に月山が白い雪をかぶって美しい。東には、昨年きた神室山が見える。北にはうっすらと白神岳が見える。西には日本海とこの上ない展望が味わえて、申し分ない。  新山へ行った3名を待って、14時に七高山を滑り始める。雪質はザラメ状で柔らかく。他のスキーヤーのシュプールの跡が気になるが、思い通りの滑りが味わえて、気分最高。今回、山スキー初挑戦の伊沢も、柔らかい雪に足を取られ気味ながら、無難に滑っている。 さすがに古川氏の滑りは軽い。山スキーの申し子と言える金田氏は、意外と丁寧に滑っていて、思ったほど突っ込んだ滑りをしていなかった(ビデオを構えたので、滑りを意識したのか?)。  上部の3ピッチほどは、適度な傾斜が続き、雪質も柔らかく、樹林帯も無く、広い雪面で快適に滑る。そして、左にルートを取り、駐車場へ目指し、赤旗づたいにトラバース気味に滑る。気が付くと、我々以外に滑っているスキーヤーは少なく、最後の方であった。下部の方も、雪質は柔らかく、板が適度に走り、滑りやすく快適であったが、山スキー初挑戦の伊沢は、だいぶ足に張りを感じてきたらしい。  15時00分に駐車場に到着。振り返えり、自分の滑ったルートをもう一度、目で確認をし、晴天に感謝をし、駐車場で身支度を整えた。まずは風呂へ行こうと、名残惜しいが鳥海山の祓川を後にした。  中島台林道が雪のため通行止めになっていたので、由利町経由でいくこととなり、回り道を余儀なくされ、象潟の日帰り温泉で汗を流し、コンビニで行動食の補給をして、鉾立に向かった。下から見る限り、鉾立ルートは雪が無さそうなことと、鳥海ブルーラインは19時以降はゲートが閉まり、翌朝まで出られないので、急遽、本日中に月山に移動することを決めた。せっかくだから酒田で美味しいものを食べようという結論になり、車を酒田に走らせる。目当ての店に行くが、30分待ちとあったので、回転寿司に立ち寄り、夕食とした。  月山の志津の無料駐車場に22時に到着。天幕を張り、酒を飲み、昨日からの寝不足もあり、早々に就寝として、長い一日を終えた。

 5月3日
 

7時起床。朝食を済ませ、天幕を撤収して、月山の駐車場へ向かう。1000円の駐車代を払う。ここも結構な人が居る。リフト乗り場まで15分ほど歩き、リフトに乗る。
 リフト終了点で、シールをつけ、歩き出す。トラバース気味に登る。天候は曇りで、昨日より歩きやすい。途中で1本休憩し、11時50分にシール登行最終点に到着。スキーをデポして、ピークハンターでない古川氏を残し、月山の頂上へ向かう。月山の頂上では、ものすごい風で、立っていられない。そそくさと頂上を後にして、スキーデポ地点へ、戻る。ザックに忍ばせていた、缶ビールを飲み、13時に滑り始める。頂上直下は、傾斜もあり、快適であったが、下部は雪質が重く、トラバース気味なので、快適な滑りとは言えず、思った以上に不快。Tバーリフトに一本のり、月山のゲレンデ内を滑り、駐車場に14時50分に到着。  今日の宿泊は志津のキャンプ場とした。受付を済ませ(キャンプ代はただ)雪の上に天幕を2張り張った。そして、志津の温泉に入りに行く。一番大きな旅館は16時で日帰り入浴は終了なので、他へ回る。入浴後にキャンプ場へ戻り、夕食を食べ、22時過ぎまで酒を飲み、酔いつぶれていた?。

<山行雑感>
 
念願の鳥海山の山スキーが実現して、とても嬉しい。寝不足でバテてしまったが、何とか登れて、滑ることができて、一安心である。頂上から下部まで、同じ雪質で滑りやすかったので、とても快適な滑りができた要因だと思う。何より、樹林帯が無く、終始大雪面が広がり、快適な滑りができたことが嬉しい。山スキー初挑戦の伊沢氏も、無難に滑っていたので、来シーズンは是非、八甲田山などにも挑戦してください。
 鳥海山の登りで、各自のペースが乱れ、バラバラになったことは、反省すべき点だと思います。リーダーがバテ気味になり、統率力を失ったことと、パーティーを2分割にすべきだったと思いました。  いづれにしても、5月2日の一日の行動は、疲れました。1日の夜から一睡もせず、移動し、鳥海山にのぼり、さらに月山に移動するというハードな行動になった。これは、月山を初日にして、2日目に鳥海山と計画した方が良かったと、今にして思います。  月山の山スキーは2度目ですが、17年前の6月に来たときより、雪が少なかったので、これも地球温暖化の影響がでているんだなあと思いました。

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