中ノ岐川 灰ノ又沢右俣

20039月5日(夜発)〜9月7日

    9月5日夜10時に横浜駅を出発して、翌6日2時30分頃に銀山平の駐車場に到着。駐車場で仮眠。朝6時過ぎに起床。源水号は銀山平の駐車場にデポして、恋ノ岐に入るK班の車に乗せてもらい、中ノ岐川の雨池橋まで入る。橋の手前には噂の老夫婦がいた。雨池橋からは中ノ岐林道をたどる。林道からはところどころ中ノ岐川のナメを眺めることができる。とくに、二岐川出合のナメは美しかった。1時間弱で入渓点の橋に到着。『灰ノ又橋』と書いているので迷うことはない。1日目はそれほど行動時間が長くないので、遡行準備をしながら、しばらく西さんの釣りを橋の上から眺めていた。9時前に遡行開始。このころから雨がぽつぽつ降り始める。結局、この日は1日中雨が降ったり止んだりだったが、空は明るく天気雨のようだったので問題はなかった。最初の5m滝は落ち口が少しかぶっているので左岸の巻き道からまく。思ったより人が入っているようで、巻道はしっかりしていた。登れる小滝はのぼり、難しいところは巻道を選び快調なペースで進んで行く。花降沢の出合を過ぎると最初の大滝が現れる。かなりの水量で迫力があった。下部はなんとか登れそうだが、上部で思いっきり水にたたかれそうなので、左側のリッジから藪に続く巻道を登る。巻道の終わりには冷たい湧き水がこんこんと湧き出している。Oさんは「湧水で水割りだ!」と大喜び。裏荒沢を過ぎたあたりから水面を走る魚影を確認できたので、Nさんが再び竿を出したが、アタリはなかった。しばらく小滝が続き、難しいところはショルダーを交えて突破していく。二俣手前の滝は右壁が簡単そうだったが、高さがあったので一応ロープを出して登る。この滝を越えるとほどなく二俣。時刻は14時前。出合付近でビバーク地を探すが、なかなかいい物件が見つからなかった。結局、右俣の出合の滝を越えたすぐ上の右岸の藪の中にツエルト2張り張れる場所を発見して行動を終了した。夕食までの時間は濡れた流木に火を付け交代であおぎながら服を乾かした。焚火は盛大とはいかず、全身が燻された感じだが、なんとか寝る前までには服を乾かすことができた。

  7日6時過ぎに出発。朝起きたときには、雨がぱらついていたが、出発時には青空がのぞくほどに天気は回復していた。小滝を右へ左と越えて高度を上げていく。一ヶ所だけ登れない滝があったので手前から右岸の藪を巻いた。奥の二俣で右に入り、さらに登っていく。荒沢岳の頂上直下は急斜面で難しいという記録があったので山頂に向かって左のコルを目指そうと地形図をにらみながら進んでいく。振り返ると一瞬晴れて平が岳まで見渡せた。源頭部は藪もなく、目指す稜線の上に青空が広がりさわやかなことこの上ない。最後は西さんのうまいルートファインディングで目標のコルにたどり着いた。稜線の踏み跡は意外にしっかりしている。いつか、荒沢岳から兎岳までの縦走をやってみたいものだ。コルから15分ほどで、荒沢岳の頂上。たくさんのハイカーが迎えてくれた。頂上で装備を解いてゆっくり休憩した後、前クラ尾根を下降する。前クラからの下りは鎖場が続くので気が抜けない。前クラを下りきると、なだらかな尾根となる。途中、スズメバチに出会い肝を冷やした。登山口には予定よりだいぶ遅れ15時30分に到着。さらに10分ほどで駐車場に帰着した。車にはK班の『温泉で待つ!』との張り紙があり。われわれも銀山平温泉白銀の湯に急いだ。

9月6日

雨池橋 7時10分 → 灰ノ又橋 8時00分 → 入渓 9時00分 → 二俣 13時40分

9月7日

天場 6時10分発 → 荒沢岳 10時40分〜11時20分 → 銀山平駐車場 15時40分

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