中央アルプス 宝剣岳サギダル尾根

日程 2026年4月12日

行程:
千畳敷1200−サギダルの頭1334−極楽平1348−千畳敷1405
はじめに:
サギダル尾根はトポで読んで、ソロで登る方もいる事を知り残雪期の単独登攀の目標に設定した。2025年11月に下見として宝剣岳を周回し、終了点となるサギダルの頭の特定はできたが、下部の取付きは特定できなかった。それでも今回はあえて事前に動画類は見ずに現地で試行錯誤しようと思った。

記録: 4/12早朝に新宿発のバスに乗り、しらび平からロープウェイに乗り、千畳敷で装備を整え向かうも、下から眺めてサギダル尾根のルートを特定する事が出来ないが、左尾根に続くトレースが幸い残っておりサギダルの頭を左に回り込む様に進む事にした。雪は腐っているが、アイゼンのキックステップで高度を稼いで40分程で岩壁下部に着き、取付きがやっと分かった。ここで引き返し明日早朝から登り直す事も検討したが、天候が安定している事、他に取付いているパーティーがいない事、宝剣岳に寄らず極楽平経由なら15時前に下山出来ると想定して進む事にした。
 取付きからは、岩と雪のミックスになり、アックス1本を使いながら3点支持で登っていく。進むほどに足場は悪くなっていき、核心部はアックス2本に全体重を預けてマントリングする箇所や、スラブの5mm程の外形した溝に左アイゼンの爪先をエッジングして乗越す箇所もあった。
途中大岩を右から乗り上げて、ギャップのある左壁にトラバースする箇所でルートミスをしてしまい、大岩の右側を上り行き詰ってしまいレベルW程の壁と数分対峙してから、ルートミスの可能性に気付いた。一度ルートミスをすると、修正する際のムーブが難しくなる為ロープを出す事も検討したが、支点になりそうなピナクルもないので慎重にクライムダウンしてルート修正した。

残雪期の為、雪もその下にある凍土も緩んでいる為手元も足元も不確実な為、1点は外れても2点で支えられる様に手足を配置していく。最後にワイヤーが巻かれた大岩を跨いだ所で岩稜の登攀は終了し、サギダルの頭までダブルアックスで雪稜を詰めて登攀を終了した。サギダルの頭を乗越した時初めて緊張の糸をほどいて大休止をする事が出来た。

さいごに:
初めてのルートの為、核心部で登り切れない岩があった際に懸垂などで下山する必要性がある為に、なるべく小休止を取らずに一気に登り詰める選択をした為、時間的余裕がなかった。短いルートだが、体をダイナミックに動かすムーブが求められる箇所もあったが、ノーロープだと恐怖心から立木や岩にしがみ付いてしまい、ぎこちないムーブとなってしまった。登攀自体は出来たものの、時間的、技術的安全面から宿題の残る山行となった。翌朝は宝剣岳の洞穴が朝日に照らされてコントラストを際立たせていた。


記録:AB



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