南ア・光岳・上河内岳

<行動記録> 7月24日 自宅を21時過ぎに出て、横浜駅からJRで新橋駅に出て、そこから地下鉄銀座線で日本橋に出て、地下鉄東西線に乗り換え竹橋駅に22時前に着いた。
登山バスの受付は出発の15分前からで、23時00分発の畑薙ダム・沼平行きは22時45分から受付を行った。バスは25人乗りのバスで登山者は9名ほどと空いていた。

7月25日 天気:晴れ
富士川SA.井川ダムでトイレ休憩を取り、5時25分に登山口の沼平に到着した。私を含め2名が下車した。登山届を提出して5時45分に歩き出す。舗装された林道を40分ほどかかり畑薙大吊橋に差し掛かる。中央で写真を撮るために止まると吊橋はかなり揺れた。
吊橋を渡ると直ぐに急登になる。10分ほど登ると登山道はトラバースになるので、その手前で休憩した。
その後の登山道のトラバースはアップダウンは無いものの高度感があり、狭いので慎重に歩いて20分ほどでヤレヤレ峠に着いた。20数年前に赤石岳から聖岳縦走したときに来ているので懐かしかった。
ヤレヤレ峠から尾根の斜面に沿った下りの道で、ここでも高度感があるので慎重になるところもあった。沢に降りて最初の吊橋があるとこで休憩した。その後は2号吊橋、3号吊橋、4号吊橋とあり、中には足元の板が腐りかけているのもあり注意して渡った。ウソッコ沢小屋に着いて中を確認すると結構広いスペースがあったが、板面好きのネズミがいるらしく、食料は吊り下げるようにと注意する張り紙があった。小屋付近に水場は無く沢まで降りなければならないようだ。

小屋の後は鉄の橋を渡ると鉄の階段があるのだが、急でしかも手すりが低かったりと注意して登った。その後、尾根の急登となり疲れる所である。この登りの中間点でもある中ノ段の手前で休憩をする。中ノ段からも急登があり尾根を一つ越えて横窪沢を越えると横窪沢小屋になる。小屋は休業してるが避難小屋として開放していて、水があるのでテントは可能である。
小屋の裏手から樹林帯を登って行く。ベンチのるところでは、毛無山が見えていた。その後も急登で足を吊りペースが遅くなる。樺段あたりまで何度も立ち止まった。ペースがダウンするも13時23分に茶臼小屋に着いた。
受付を行い小屋横にテントを設営した。15張り程度のスペースがあるが、7〜8張り設営された様子。小屋泊はガイドツアーの団体が多いようであった。
夕刻に天気を検索したら、明日は曇りで明後日は雨の予報で、小屋の方に明日は光小屋に行き、停滞して28日に茶臼小屋にテント泊をする旨を伝えたところ、テントは可能であると言っていた。
夜中に目が覚め天気を検索すると26日は午前中に雨、昼間小雨でその後は雨と予報が変わっていた。

7月26日 天気:雨時独曇り
3時に起床すると雨は降っていなかったが、天気予報では5時頃から雨が降りだすらしいので、朝食を食べ様子を見ていると5時頃に雨が降り始めたので、今日は停滞と決めた。

多くの登山者は雨具を着こみ、出かけて行ったようすである。10時頃まで雨が断続的に降っていたが、一時止んだので雨具を着こみ、行動食と水を持ち10時50分に上河内岳に向かった。15分ほどで稜線に出て、12時23分に上河内岳山頂に着いた。しかし、ガスで展望は無い。早々に下って13時32分にテントに到着すると、雨が再び降り始めた。その後、雨は強くなり夕刻まで降り続いた。

天気を検索したところ明日は曇りであるが、明後日は午前中に晴れマークが出ていたので、明日は光岳に行く予定とした。

7月27日 天気:曇りのち雷雨のち晴れ
3時00分に起床する。朝食を済ませ出発準備をする。東の空が明るくなりはじめ、朝焼けも見えて曇り空であるが雨は降らない見込みである。テントを撤収して4時40分に出発する。すがすがしい朝の中を歩いて稜線に出る。そこから茶臼岳めざし登りとなる。登っているときにブロッケン現象を見る。5時20分に山頂に着いた。
茶臼岳から下りとなり30分ほどで希望峰に着く。樹林帯の道で南アルプスの森林限界が高いことを認識した。さほどアップダウンが無く歩いて行くと6時50分頃に雨が降り出した。少し歩き休憩を入れ、樹林帯の登山道を行く。7時40分に易老岳に着いた。山頂といっても樹林帯の中に道標があるのみで展望も無い。
易老岳から直ぐに分岐になる。この頃より雨が止む。光小屋からの登山者とすれ違う。傾斜はさほど無いが、樹林帯で展望も無い登りで結構疲れる。樹林帯の登山道の登りになり、標高2230m付近で休憩を入れる。再び雨が降り始めた。沢筋の登山道となり、雨も強くなり、雷も聞こえ始めた。休憩を一本入れていると、行く手の雲の色が黒くなりはじめた。雷の音が大きくなり、雨も強くなってきた。あと1ピッチほどなので、足を急いで進めた。湿原に出たところで、雷の光と音の間が5〜6秒あったので、小屋まであと少しなので頑張って水場で水を補給して小屋に急いだ。10時32分に光小屋に着いた。
小屋の方に「しばらく小屋の中で様子を見させてください」と言ったら快く了承していただいた。1時間ほどして雨は小雨となり、テントを設営した。

雨も霧雨状態なので11時50分に光小屋の裏手から登り、5分ほどで樹林帯の中の光岳に着いた。さらに20分ほど歩くと光石に着いたが、生憎のガスで光石は良く見えなかった。
12時32分にテントに戻り、缶ビールを飲みながらまったりした。
 夕食後にテントの外に出ると雲が切れて青空が広がり富士山が見えていた。明日は晴れであろうと確信した。

 7月28日 天気:晴れ
3時起床した。テントを撤収して4時45分に歩き出す。東にはあかね色に富士山がシルエットに浮かび上がっている。刻々と変わるあかね色の変化をしばらく見とれる。
歩き始め直ぐに湿原になるところで、日の出を迎える。
湿原から登山道を分け右に10分ほど登るとイザルヶ岳になる。山頂は丸く広いので展望が良い。茶臼岳から聖岳の稜線、後ろは朝陽の当たった光岳が美しい。やはり晴れの朝は気持ちがいいし展望も良い。
 湿原まで道を戻り水場のある静高平を過ぎると沢筋の下りとなる。沢の中で一本休憩を入れ、三吉平の先の2228mを越えた鞍部で2本目の休憩を入れる。

 7時45分に易老岳の分岐を過ぎてお花畑が点在するあたりで休憩する。その後はアップダウンの少ない道で、途中で光岳が見えるポイントがあるところで写真を撮り、鞍部で休憩してから、希望峰に9時20分に着いた。
そこから横道にそれて25分ほど歩くと仁田岳に着いた。そこは360°の展望が得られるとても良いところで光岳や聖岳の写真を撮って休憩する。
希望峰に戻り稜線を歩いて行く。仁田池で休憩して茶臼岳に登り返す。茶臼岳に11時00分に着いたがガスが出始め展望は得られなかった。茶臼小屋に着いて、今日の酒を購入して、横窪沢小屋へ下っていく。樺段で休憩を入れ、さらに下りベンチで休憩を入れ13時20分に横窪沢小屋に着いた。テントを設営して茶臼小屋で調達した酒を飲んでまったりした。ここはコロナの影響で営業はしていなく避難小屋として使用できるようだ。水場もありただなのは嬉しい。
夕方、静岡県警の方が行方不明者の捜索に来ていて、一昨日に茶臼小屋に宿泊した方だそうで何か情報は無いか聞かれた。

7月29日 天気:晴れ
5時30分に起床して、テントを撤収して7時30分に歩き出す。10分ほどで横窪峠を越え、下りとなるが結構な急さかでゆっくり下った。中の段で休憩を入れ、さらに急な登山道を下る。9時55分にウソッコ沢小屋に着いた。ここの水場は沢まで降りないと無いようだ。また、ネズミが出るらしく食料はつり下げるようにと注意書きがあった。30分くらい休み、ウソッコ沢に沿った道を下る。吊り橋を幾つか越え、ヤレヤレ峠までのトラバースは道も細く高度感があるので、足を滑らせないようにゆっくり歩いた。10時35分に着くと心地よい風が吹いていて長く休憩した。
峠からもトラバースに気をつけて歩き、畑薙大吊橋を渡って休憩してから、林道を50分ほど歩いて登山口の沼平ゲートに12時30分に着いた。
沼平からは毎たびの登山バスで帰路についた。途中には風呂休憩があり、東京駅に20時前に着いて帰宅した。

<行動時間>
7/24
22:45まいたび受付・竹橋23:00-1:10富士川SA1:40-3:40井川ダム4:20
7/25
5:25沼平5:45-(畑薙大吊橋6:22)-6:35標高1031m6:42-(やれやれ峠7:03)-7:201号吊橋7:32-(うそっこ沢小屋)-8:45中ノ段の手前8:55-10:00横窪沢小屋10:20-11:10標高1890m11:20-12:30樺段12:40-13:23茶臼小屋
7/26
3:00起床・雨で停滞・BC発10:50-12:23上川内岳-13:32BC着
7/27
3:00起床・茶臼小屋4:40-5:20茶臼岳5:30-6:00希望峰6:10-7:40易老岳7:45-10:32光小屋11:50-11:55光岳-12:05光石-光岳-BC12:32着
7/28
光小屋4:45-5:15イザルケ岳5:20-5:50休6:00-6:47鞍部6:57-(易老岳分岐7:35)-7:45 標高2321m7:55-8:40鞍部8:50-9:20希望峰9:25-9:45仁田岳9:50-(希望峰10:10)-10:30 仁田池10:40-11:00茶臼岳11:10-11:35茶臼小屋11:40-12:10樺段12:20-12:40ベンチ12:50-13:20横窪沢小屋

7/29
横窪沢小屋7:30-8:05中の段8:20-8:55ウソッコ沢小屋9:30-10:35ヤレヤレ峠11:00-11:30畑薙大吊橋11:45-12:30沼平

<山行雑感>
 20年以上前に南ア南部の赤石岳〜聖岳の縦走を行って上河内岳から下山してしまい、光岳を行かずじまいであった。交通のアクセスも悪く、登山バスを使用して畑薙ダムから往復で光岳の登山に臨んだ。最短では夜行2泊3日で行けるのだが、予備日を含めて4泊5日の日程で実行した。今年は太平洋高気圧の張り出しが弱くぐずついた天気であったが予備日を有効に使い無事に光岳の登頂を果たしたのは嬉しい。

 茶臼小屋から光小屋までは片道5時間程度で、高低差もさほど無いので茶臼小屋から光岳往復は充分に可能だと思った。多くのガイド登山はそのような日程でチャレンジしているらしく、茶臼小屋の登山者が多かった。
 また、光小屋は人数を制限(定員17名)しているので、なかなか予約が取れないらしい。


記録 KOS


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