巻機山山スキー

日程 2023年3月3日(夜)〜5日

<行動記録>
3月3日
 大和駅に21時に集合して、圏央道から関越高速に入る。途中、事故渋滞に遭ってやきもきしたが、道の駅「南魚沼」に翌1時に着いて、車内でシュラフに入り仮眠した。驚くのは道の駅の車の多さとハイエースの多さであった。

3月4日 天気:曇り後雪&雨
 4時に起床して4時45分に道の駅を出発して、登山口の駐車スペースに5時15分に着いた。空は星が見えていた。
 5時40分にシールで登行を始める。直ぐに周囲が明るくなり、白い山並みが見えていた。気温が高めで足元の雪は意外と柔らかい。
 6時20分に米子橋に着いて休憩をする。そこから尾根に取り付き歩いて行き、夏道を分け右のトレースに入って行く。井戸壁が近くになってきて、大きな壁である印象を深く持った。この頃より小雪が降り始めた。井戸壁の手前で休憩して、左に登って行くと夏道に合流する。そこから傾斜が増してきて、柔らかい雪にシールの利きが悪くなる。さらに傾斜が増すところでシールでは登行が難しいと思い、スキー靴にアイゼンを付けスキーをザックに括り付け登って8時16分に5合目(標高1128m)に着いた。すると米子沢の様子が良く分かったが稜線は雲が掛かり始めていた。尾根伝いに登ってから樹林帯に入って休憩をする。
そして、やや傾斜がきつい樹林帯を登って行くと森林限界に9時45分に着いた。雪は止んでいたが、ホワイト状態て、リーダーの判断でここまでとすると言われ同意した。
 シールを剥がして10時05分に滑り始めたが、雪が重くチョー悪雪で数回転んだ。ゆっくり滑り降りた。5合目付近は沢筋を滑って降りて、夏道に沿って滑って行き、米子橋を渡り、登山口に11時25分に着いた。スキーを片付けて上田の里の蕎麦屋へ行き昼食を摂った。コンビニで明日の行動食を調達し、酒を買って道の駅「南魚沼」で車を止めた、酒を飲み山談義をした。明日の天気予報は晴れで、巻機山にリベンジすることを決めた。

3月5日
4時に起床して、登山口に着くとすでに多くの車が駐車していて、路肩に駐車した。5時40分にシール登行を開始すると、直ぐに周囲は明るくなり、白い稜線が見えた。快晴である。米子橋を渡り尾根に取り付き、夏道の尾根の末端で休憩した。そこから右の樹林帯を登って行くと傾斜が急になり左にトラバース気味に登ると夏道に合流した。
夏道は多くの登山者が登り、ツボ足のトレースがしっかり付いていたので、スキーを背負って登り、8時05分に5合目に着いた。青空に白い稜線と米子沢が良く見えた。
  5合目から尾根に沿って登り、トレースに従って樹林帯へ入って行く。その後、6合目のピークへ出ずに、右のやや急な斜面に取り付き、ジグザグに登って行って昨日に引き返した1425mポイントに9時25分に着いた。
多くの先行者がニセ巻機の8合目の斜面に取り付いているのが分かるが、どうも動きが鈍いのでその斜面は悪そうだと伺える。
広い斜面を登って行き、振り返ると新潟の山々が良く見える。遠くは妙高山と思われる。そして、8合目の1600m付近の急登になり、ジグザグに登るが、斜面が氷化していたのでスキーを脱いでアイゼンで登りクリアーする。そして、9合目のニセ巻機山に11時35分に着いた。天気は最高である。そこからツボ足で避難小屋まで降りて、ここにザックをデポしようかとも思ったが、滑る時にシールを持つなどめんどくさいので、そのままザックを背負ってシール登行で巻機山山頂に12時55分に着いた。
山頂に着いてシールを剥いで滑る準備をしていると何人かのBCスキーヤーが山頂から米子沢に滑っていた。我々も米子沢を滑ることにして13時15分に山頂から雪質を確かめながらゆっくり滑っていくと、中々良い雪でスキーは滑った。尾根から右目に滑り沢床に降りると、良かった雪は予想通り重たい雪質になった。ニセ巻機山からの沢に合流してから、特にゆっくりターンをして滑っていった。雪の深さは踝程度だが、重たい雪で2〜3ターンをすると足が疲れるので休み休み滑っていき、途中から雪崩れのリスクを考えて二人は離れて滑っていった。何カ所かブロックなだれの跡があってデブリもあったが、ギャップに注意して滑って行けば問題はなかった。ガイドブックによれば、大滝付近は左岸を巻くように滑って行くとあり、トレースもあって無事通過した。 その後、左からの沢と合流して川幅が広くなり、左の岸に上がり滑って行くと米子沢橋に出る。下部の樹林帯も井戸尾根よりこちらの方が楽なように思う。駐車場に着いて、装備を片付けて、帰宅した。

(KOS 記)
【KOS感想】
 井戸の壁と八合目手前の斜面はクリアーするのに苦労したこともあり、巻機山頂まで長かった。しかし、天候も良かったこともあり、山頂からドロップインして滑ることが出来て。体は疲れたが気持ちは晴れ晴れした。米子沢の傾斜はさほどきつくないので、降雪直後の雪崩のリスクを間違えなければとても素晴らしい山スキーが味わえる。

【MUYU感想】
22年9月米子沢の偵察沢登りと地形図からは米子沢の傾斜が厳しく感じられた。
しかし、巻機山に登頂し、ニセ巻機山と米子沢源頭部の位置関係・高低関係を望遠すると、米子沢を滑降することが合理的なラインであることが一目瞭然であった。また豊富な降雪により沢は雪に埋まっているので、傾斜は緩くなっている。
まさにスキー滑降のための沢、素晴らしいルートである。
また麓の酒「高千代」、これまた旨い。


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