八甲田山スキー

日程 2023年2月9日(木)〜14日(火)

<行動記録>
 2月8日(水)
 酸ヶ湯バックカントリスキーの確認をすると2月4日辺りから良い雪が入ったらしく前岳の山頂から銅像に入っているらしい。さほど冬型が強まっておらず、RWは順調に運行しているようで、ヤマップの隊長のサイトを確認すると前岳山頂から5日連続で滑っているらしく羨ましい。

 2月9日(木)
 自宅を5時過ぎに出て、コンビニでおにぎりなどを購入して平沼橋駅5時14分発の各駅で横浜駅に向かう。横浜駅で5時22分発の横須賀線で東京駅に5時52分に着いた。東京駅6時32分発の東北新幹線はやぶさ1号に乗車する。缶ビールを飲む。
 7時の八甲田RWの状況は吹雪、気温-12.6℃(-7.5℃)、北西の風25m/s、積雪390cm、降雪30cmで運休中とあった。RWが運休ならリフト周辺で足慣らしと考えた。また、登山天気を確認すると10日〜11日には風も弱まり晴れ間も見える予報であった。しかし、新雪はのぞめないのが残念である。

仙台駅付近では霧がでていた。
 新青森駅に9時50分に着いて、9時58分発の列車で青森駅に向かう。10時15分発の酸ヶ湯温泉の送迎バスに乗り、酸ヶ湯に11時30分に着いた。全国旅行支援のクーポン券を受け取り、スキーの支度をして12時30分のバスでスキー場に向かった。

 リフト券を3枚(@300円×3)購入して、ゲレンデを滑ったのだが視界が悪く、足元が見えずに空間認識ができないので気持ち悪くなった。しかも、向かい風で滑った気がしない。
2本目は一番左(下から見て)の上級者コース滑ったが、雪は良かったのですが荒されていて不快な滑りであった。その後に昼食を摂った。14時半頃に3本目を滑って本日は終了とした。

 明日の天気予報を確認すると、八甲田は晴れマークが付いていたので、もしかすると箒場に行くかもしれないと思った。

 まずは足慣らしで13時25分にダイレクトコースを滑る。視界があることもあるが、斜面のコブは消えていて、山麓まで滑り易かった。2本目は14時のRWに乗車して山頂に上がる。休憩を入れて14時30分に滑り始める。空の青色が際立っていたので天気はさらに良くなったと思われる。ダイレクトコースを滑り15時15分に山麓駅に着いた。16時の送迎バスで酸ヶ湯に戻る。

 2月10日(金)天気:晴れ後曇り
 7時の時点でのRW運行状況は天気曇り、気温-11.0(-7℃)、北の風3mと降雪後の絶好な気象条件である。
 9時にのツアーバスに乗車すると40名近くのツアー客で平日にしては多い。9時15分に山麓駅に着くと、昨日はRW運休だったこともあり、平日だがRWに人が並んでいる。9時45分にRWに乗車して山頂に上がる。南の風2mに変わっていた。ガイドから八甲田温泉コースと聞かされる。
 10時10分にツアーはスタートをして田茂萢岳山頂にあがる。そして、一滑りをしてシールを付ける。高曇りだが岩木山から大岳・井戸岳・赤倉岳が綺麗に見えている。関東では大雪とニュースで言っていた。南岸低気圧で厳冬期の八甲田としては異例の天気と言える。
いつもの所で休憩してから鳴沢台地の東の端にやってくる。最初の斜面に入る時に、雪庇(穴)に注意するようにガイドから指示され、左気味に滑って行くと良い雪が入っていた。底に滑り降りてシールを付ける。

 赤倉岳の本斜面の手前でシールを取り、滑る準備に入り少し流して、ガイドが斜面の様子を見に行った。そしてスキーは本斜面の中ほどに入っていき、斜面を滑ると膝下のパウダーで気持ち良く滑った。しかし、下部で他のスキーヤーと板がぶつかり転ぶ。起き上がるのに膝上まで潜り起き上がるのに苦労する。

 その後の樹林帯は良かったのだが、段々と重い雪に変わりつつあった。沢を越えてからの下部はトレースに沿って滑って12時35分に八甲田温泉に着いた。
 送迎バスで山麓駅に着いたのが13時15分で、午後のツアーの集合が14時20分と聞かされてあまり時間が無いと思った。13時45分のRWに乗車して山頂駅に上がり、早々に無料休憩所でお昼を食べる。
 午後のツアーは14時25分にスタートで銅像と知らされ、感激する。午後なのに岩木山が見えていた田茂萢沢の2番に入るといい雪が残っていた。底でシールを付けて前岳肩まで歩く。少しは風が強くなったが前岳の山頂は見えている。肩でシールを取り、沢目を1人ずつ渡って、斜面に入るとパウダーでは無いが良い雪でスキーが走った。そこから、左にトラバースして北尾根に回り込む。樹林帯はノートラックが待っていて、やや重めながらスキーは走り、沢を渡り銅像茶屋に16時に着いた。今日は充実した1日であったと感謝する。
 2月11日(土)天気:霧時々曇り
 7時の時点でRWの運行状況を確認すると天気は霧、気温-6.6℃(山麓-3℃)で北東の風7m、積雪390cm、降雪5cmと温かくパウダーは望めないが、山越えルート(箒場)へは行けそうなので期待が膨らむ。

 8時半過ぎに酸ヶ湯を出ると霧と雪で大岳はガスで見えないので少し心配になった。しかし、ツアーバスに乗り山麓駅で9時55分発のPWに乗車すると青空も広がりつつあったので安心した。

 ツアーは10時25分にシールを付け出発する。ボード組は田茂萢岳山頂まで上がってからニセ田茂萢岳を目指すらしい。10時55分にニセ田茂萢岳山頂に着いてシールを取る。寒水沢に入ると走る雪が乗っていた。寒水沢を渡りシールを付け、アウターを脱いで行動する。尾根の休憩場に着いたのが12時00分で隊長からランチと指示があった。手袋を脱いでも寒くないほど風が無い。
 大岳ヒュッテ目指して登る。12時47分に小屋に着いた。いささか風もあり寒い。ガスが出ていて視界は良くない。井戸岳方面に登って行く。なんと井戸岳の山頂に13時25分に着いた。シールを取り滑る準備に入る。周囲はガスで視界は良くないので、ゆっくり滑り降りると視界が広がる。斜面を一本滑ってから左にトラバースしていく。隊長と女子会は沢目を滑り、男子組は尾根を行くことになった。走る雪でノートラックを気持ちよく滑って行くが、途中で太腿が持たないので休みを入れながら滑って行く。沢を渡って休憩に入る。

 その後は樹林帯でやや重な雪でトレースを外すと走らないので、トレースを利用して滑って行く。もう一本沢を渡るところではガイドさんがラッセルで苦労していた。下部樹林帯はトレースがあったので、トレースに沿って滑り14時35分に箒場に到着する。すでにボードチームは到着していた。迎えのバスで酸ヶ湯に戻る。
 明日は風が強まりそうでRWが運行するか心配である。

 2月12日(日) 天気:雪&霧
 7時のRWの運行状況では南西の風25mで運休とあった。気温は-7℃(-3℃)で積雪370cm、降雪0cmとあり、新雪は望めない。諦めていたが8時にツアーデスクへ行くとガイドから「行きますよ火箱沢」と言われるので、早々に準備した。
 9時にツアーバスが出発するとツアー客は15人ほどにガイドが5人付いた。RW山麓駅に着いてトイレを済ませ9時35分にフレストコースを歩いて行く。ブナ林の間をシール登行するツアーで2回休憩を入れて、フォレストコースを横切って標高1000m付近まで来た。  シールを剥がし滑走する。最初は良い雪であったが、その後はソフトパック気味で重くなる。下部樹林帯はトレースに沿って滑るがギャップがあり思った以上に疲れた。
12時に迎えのバスで酸ヶ湯温泉に向かう。
 明日の天気予報も南岸低気圧の影響で西日本では雨の予報で、青森では風は弱そうだが乾いた雪が降ってくれるか心配である。

 2月13日(月)天気:霧
 7時のRWの運行状況では、気温-6.2℃(-3℃)、北西の風6m/s、積雪380cm、降雪10cmと気温がやや高めなのが気になる。
 9時のツアーバスで山麓駅に行くと昨日はRWが運休であったこともあり混雑して、山頂駅に9時40分に上がった。ツアーは10時にスタートをして田茂萢岳山頂に上がる。今日のツアーは鳴沢第二露営地で、25名の参加でワンチームで行動した。山頂から田茂萢沢へ滑って行く時に、気温が高い割には膝下の雪でスキーが走り良さそうである。急斜面に入ると膝下の深雪で気持ち良く滑った。底でシールを付けて鳴沢台地に上がって行く。風が無いのでこんなに静かな八甲田は珍しい。鳴沢台地の北の端でシールを剥がして沢目に入ってから直ぐに右の樹林帯へ行く。人数が多いので接触をさけて間隔を開けていく。沢を渡ってから右目に滑り、中斜面のツリーランを楽しむ。11時42分に鳴沢の右の道路に出てツアーを終える。ここで雪の壁が高く道路に降りる時にガイドさんに手助けをしてもらう。
 午後のツアーは山頂駅13時20分に出発する。天候は雪に変わっていた。田茂萢岳山頂から滑って行く時にガイドから先行者を見失わないようにと注意を受ける。田茂萢沢の斜面ではいい雪で膝上の深雪であった。


 底でシールを付けて前岳肩までシール登行する。14時20分に肩に着いてシールを剥がす。視界が幾分か良くなってきたように思う。比較的右の中斜面を滑って行くと柔らかい雪が乗っていて気分良く滑った。

その後、左へトラバースして樹林帯に行く時に良い雪で、「銅像は裏切らない」と良く言った文句そのものであった。樹林帯もノートラックのツリーランを楽しみ、沢を渡ってからもスキーが良く走った。そして、あっという間の14時50分に銅像茶屋に着いた。
 明日は冬型になるのでRWさえ動けば最高だろうと思った。


 2月14日 天気:雪
 7時にRWの運行状況を確認すると、気温-10.8℃(-6℃)、北西の風13m/s、積雪390cm、降雪30cmと期待できる状況である。
 9時にツアーバスに乗車して山麓駅に行くと観光客も居たりして混雑している。10時10分にツアーは出発する。田茂萢岳山頂に上がるとツアー客一人がスノーシューを落としたらしく、ガイドが山頂駅に取りに戻ったりして出発にてまどう。

 田茂萢沢の3番に入ると深雪でスキーを回すと走らないので、まっすぐに走らせたが霧で雪面が見えずらくギャップに振られそうになる。底でシールを付けて前岳肩に向かう。
 前岳の肩でシールを取り滑走準備をする。沢目を少人数毎に越えて、前岳の斜面に入ると奥の方にノートラックが残っていて極上のパウダー雪で滑っていると雪煙が顔にかかってくるオーバーヘッドを楽しんだ。

 その後の樹林帯は真下に入って行ったが膝上のパウダーランを楽しんだ。ボードの方がポールを1本無くして見つからないらしい。生憎、樹林帯も雪と霧で視界が悪かったが、軽い雪でストレスフリーの滑りをした。12時05分に銅像茶屋に着いた。茶屋が隠れるほど積雪が多くなってきた。
 酸ヶ湯温泉に12時40分に戻り、着替えとパッキングを急いで13時30分発のJRバスで新青森駅に出て、生ビールを飲み、煮干し中華を食べて、15時52分発のはやぶさ34号号で東京駅に向かった。

<山行雑感>
 今回の八甲田は八甲田温泉、銅像、箒場と行けていずれも良かったし、最後には前岳の斜面でオーバーヘッドの滑りを楽しむことができて良かったが、この時期で南岸低気圧が通過するという状況なので、もはや厳冬期は過ぎたのかと思わせる状況に懸念を感じる。
 ここまでで1月から酸ヶ湯のBCツアーで箒場に3度行っているうちの2回参加でき、最高な井戸岳の大斜面の滑降ができて楽しかった。厳冬期の箒場の滑りは格別と言える。



(KOS 記)


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