夏山合宿・北ア・蝶ヶ岳~常念岳縦走

日程:2018年8月10日(夜)〜13日

<概要>
 10日夜発の登山バスで三股まで入り、蝶ヶ岳から大天井岳を経て中房温泉へ縦走登山をした。生憎の天候で槍・穂高連峰の展望は得られなかったが、さほど雨にならずに縦走登山ができたが、最終日は曇のため燕岳の登山はあきらめた。

<行動記録>
 8月10日
 三股行きの登山バスが竹橋駅の毎日新聞社から23時に出発するので、22時15分に集合としたが、IW氏も早めの22時に集合した。コンビニで缶ビール・缶チューハイを買いお互いに明日からの登山での健闘を祈り乾杯した。
 受付は22時45分から行われ、バスに乗車して23時15分にバスは出発した。夏休みの前日の金曜日でもあり、都内も道が混んでいた。おまけに中央道が事故渋滞でSAに着いたのが夜中の2時近かった。事故現場を通過したのは3時近かったが、その後は順調に走り、「ほりでーゆ四季の里」に4時30分に着き、タクシーに乗り換えて登山口の三股の手前に4時55分に着いた。
 土砂崩れのため、タクシーを降りたところから20分ほど歩き、本来の登山口の三股の駐車場のゲートに着いた。さらに20分歩き東屋のある三股に着き休憩する。ここから本格的な登山道となり、樹林帯の中を登っていく。ゴジラの頭のような切り株を過ぎ、途中で休憩を入れる。まめうち平を過ぎると登山道の傾斜は一時的に緩やかになる。まめうち平を15分ほど過ぎて、傾斜がきつくなる手前で休憩する。その後は樹林帯をジグザクに登って行き、2245m付近で休憩を入れ、さらに登り9時38分に最終ベンチに着く。ベンチといってもベンチは腐っており座れない。そこから登山道はトラバース気味に登り、蝶ヶ岳と大滝山の縦走路に出るとお花畑が出てくる。ハクサンフウロなどの高山植物が見られたが、生憎の天気で展望は得られないのが残念である。そして、10時20分に蝶ヶ岳のテント場に着いた。直ぐにハイマツ近くの風の避けられるところにテントを設置する。
まだ、時刻が早い為にテントの数は少ないので、平らで良いところに張れた。最終的には80張り程度のテントの花が咲いていた。テントの受付をして1リットル200円の水を2リットル購入し、缶ビールで今日の健闘に祝杯を挙げた。

その後、槍・穂高の方を見るも厚い雲に覆われていて展望が得られないので、昼過ぎに蝶ケ岳の頂上で写真を撮り、その後はテント内で寝不足の為ウトウトした。夕方4時過ぎに食事の支度をして、5時に夕食を食べ、携帯で明日の天気を確認すると、常念岳周辺は午前中は霧又は曇で午後遅くなり雨の可能性があるということで、3時起床5時出発の予定で19時に就寝した。
8月12日 天気:曇時々晴れ、日没後に雷
 3時に起床すると空に星が見えていたので、好天を期待したが、出発する頃には周囲はガスに被われていた。4時30分にテントを撤収して、トイレに行くと渋滞していた。東の空は赤く染まっていて綺麗であった。4時55分に蝶ヶ岳小屋を後にして、稜線を薄明るくなった登山道をゆっくり歩いて行く。6時06分になり東の雲海の中から太陽が昇ってきたので、しばし足を止め日の出を眺めた。西から風が吹きガスに被われる天候であったが、その為、ブロッケン現象が見られたり、西の雲が赤く染まったりと朝の色の変化を楽しみながら歩き、5時40分に蝶槍に着いた。東の雲海が綺麗であった。蝶ヶ岳にかかっていた雲も取れていたが、以前と槍穂高は雲のなかであった。
蝶槍から登山道はかなりの下りとなり登り返す。2592mのピークに達して休憩をする。多くの登山者が休んでいる。ここから蝶槍の方向は良く見えるが、常念岳は見えない。少し歩くと樹林が開け、常念岳へのルートが見える。常念岳までアップダウンが結構ある。まだまだ大変そうだ。樹林帯を下って登り返しピークを越えて鞍部で休憩を入れる。そこから2512mのピークを越えて、登り返し2665m付近でもう一本休憩を入れ、ようやく9時05分に常念岳の頂上に着いた。登山者が多く祠の前で記念写真を撮っている。我々も休憩して祠の前で写真を撮り、常念小屋へ下る。約1時間で下った。ここまで5時間25分でまずまずのペースである。あと大天荘まで3時間半あまりなので頑張ろうと思う。
 常念小屋から横通岳の30分ほどの登り返しがあり、その後トラバースして横通岳を過ぎた尾根で休憩を入れる。尾根の登山道を下って登り返すと東大天井岳の小屋跡に着き、休憩を入れる。ここから大天井岳がやっと見えた。中天井岳の登りがきついと感じた。

 大天井岳から中天井岳まで尾根状の登りであったが、50分ほどで登り切り大天荘小屋に13時35分に到着した。直ぐにテントを設営して受け付けを済ませ、明日の天候が不安なので、今日の内に大天井岳へ登ることにした。15分ほどで頂上に着くも、展望は得られず残念な思いをして、直ぐに下って小屋の前のベンチで生ビールを飲んだ。
7時に夕食を食べ、18時にシュラフへ入ったところ、雷が鳴り始め寝ている頭の上でピカッと光り雷鳴が鳴ったので、雨具を着用して小屋へ待避した。すると直ぐに大雨となり、雷がおさまるまで1時間半ほど小屋に居た。そうして20時にテントへ戻り寝た。

 8月13日 天気:霧時々霧雨、雨
 3時に起床する。テントの外を見ると霧が発生していた。朝食を食べテントを撤収して、4時40分にヘッドランプを点け、燕岳方面へ歩き出す。テントを撤収する際に雨にふられなかったのが幸いである。弱い霧雨が時折降るので雨具を上下着用しての行動とした。20分ほど歩くとヘッドランプ無しで行動できるくらいに明るくなった。30分ほどで切通岩に出て慎重に行動する。本来なら表銀座の良いコースなはずが、展望が得られないのが残念であるが、雨が降らないので良しとする。5時35分に雨具を脱ぎ休憩する。そこから35分あるき天狗の大下りの鞍部に着いた。上からかなりの数の登山者が下ってくるのが見える。鞍部で休憩を入れ、20分ほどで大下りの上に出る。ここでしばし休憩をして、燕山荘へ向け稜線を歩く。目指す燕岳は厚い雲の中で、今日は行っても無駄だと決め、7時35分に燕山荘に着いた。IW氏が「燕山荘ならケーキでしょ!」と言って、私にも勧められたが、今は食べるきがしないので、IW氏だけケーキを食べていた。
7時50分に中房温泉に向け下る。予定していたバスより1本速い12時35分のバスに間に合いそうだと判断する。合戦小屋に8時35分に着くと、沢山の登山者が居て、名物のスイカを食べていた。その後、樹林帯の登山道を下るが、下から登ってくる登山者とすれ違うのに渋滞しながら、10時40分に中房温泉に着いた。
 外のテントの下に荷物を置いて、早速風呂に入り汗を流した。風呂上がりに生ビールを飲んでいると外はもの凄い豪雨で、1時間早く着いて良かったと思った。昼食として豚丼を食べ、12時35分の乗り合いバスで穂高駅に出て、そこから各駅で松本駅に行き、松本駅発の特急スーパーあずさ22号で八王子駅経由で横浜に帰った。


<行動時間>
 8月11日 
 4:55三股登山口5:25-10:20蝶ヶ岳ヒュッテ
 8月12日
 蝶ヶ岳ヒュッテ4:55-5:40蝶槍5:50-9:05常念岳9:20-10:20常念小屋10:40-13:35大天荘
 8月13日
 大天荘4:40-6:40天狗の大下り6:50-7:35燕山荘7:50-8:35合戦小屋8:45-10:40中房温泉

<山行雑感>
 今回は新人のIW氏と行動をともにしたが、初日の三股から蝶ケ岳までの登り、2日目の蝶ヶ岳から大天井岳のアップダウンのある長い行動を気に掛けていたが、コースタイムとほぼ同じか、それ以上のペースで歩いていたので関心した。また、テント山行が初めてと言っていたが、無難にこなしていた。今後、岩登り訓練、沢登りなどの山行を経験して、さらなる山登りの幅を広げて欲しいと思う。

 8月10日夜出発ということで、山中は登山者で込むだろうと判断して、早めの出発とテント場に早めに着いたおかげで、テント場には不自由しなかった。しかし、燕山荘からの下りでは、登りの登山者と登山道を譲り合い渋滞したことは、このコースが人気のコースであることを再認識した。生憎の天候で槍・穂高連峰が見られなかったことは残念に思う。


記録 KOS


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