前穂高岳北尾根の記録

日程:2018年7月13日(金)〜15日(日)

7月13日(金)
23:00平沼橋⇒厚木経由⇒14日3:30沢渡第3駐車場

渋滞も無く沢渡第3駐車場に4時間程で到着。バスターミナルに一番近い段は満車だったが、一段下は空きがあった。少しウトウトして空が白んできた4時頃にターミナルに移動し、すでに行列になっているタクシー待ちに並んだ。駐車場は1日600円。テントで仮眠している人も居た。

7月14日(土)
沢渡バスターミナル4:30→5:10上高地バスターミナル5:20→8:27横尾8:48→9:45 本谷橋10:00→11:50 涸沢ロッジ12:15→12:48下見13:10→18:00就寝

タクシーの行列の前半に並べたので、バスより早く出発して釜トンネルのゲート開門前に並ぶ事が出来た。タクシーが出払ってしまうと時間を相当ロスしてしまいそうだ。ゲートは5時前に開門して上高地バスターミナルに5:10に到着した。小梨平へ移動して吊尾根を眺めながら持参した朝食を食べた。ゴミ箱とトイレを借用して出発。寝不足のせいなのか、みんなのお腹の調子が悪く、その後明神、徳沢、横尾とトイレを気にしながらの前進となる。 とにかく人が多い。
横尾からは気温も上昇して本谷橋を過ぎて勾配が厳しくなると体力の消耗が激しかった。

12:00前に涸沢ロッジに到着してすぐにチェックインの手続きをした。夕食のみ(朝食なし)で8,500円/人。建屋は別館で出入り口に一番近い敷布団3枚の隣とは壁で隔たれた区画が当てられていた。5人で敷布団3枚は狭いかと思ったが、隣と隔たれていて快適だった。また出口に近かったのは早朝出発を伝えていたので配慮されたのかもしれない。
アイゼンとピッケルを持ってすぐに下見に出かけた。涸沢ヒュッテから5,6のコルは見えないため、状況が確認できる所まで雪渓を登った。上部はガレ場が出ていて雪渓通しでも途中からガレ場に上がっても行けそうだった。雪渓に行くには、寝床の別館からヘリポートへ降りる階段を降りて行けば最短で行ける事も確認した。
ロッジに戻り穂高の山々に囲まれた炎天下のデッキで生ビールをいただき至極の時間を過ごした。17時からの夕食を食べて満腹になり、部屋に戻ってすぐに寝てしまった。
7月15日(日)
3:00起床→涸沢ロッジ3:30→4:53_5,6のコル5:30→6:00_5峰6:10→7:00_4峰7:05→7:15_3,4のコル8:40→11:40_2峰11:58→12:10前穂高岳12:07→14:20岳沢ロッジ15:10→17:20上高地バスターミナル18:40→19:00沢渡第3駐車場⇒19:05さわんど温泉 梓湖畔の湯19:40⇒24:40横浜

朝3時に起床。自分以外はハーネスも装着して出発。既に雪渓を登っているパーティーがいた。5,6のコルへの雪渓に入ると勾配が増す。ガレ場を登っているパーティーもいたが、前爪アイゼンを履いているので夏道が出ている所まで雪上を進むことにした。穂高の岩肌がオレンジ色に染まり始めるころに5,6のコルに到着。コルに上がると奥又白池を眼下に、遠くには南アルプスから富士山を眺める事ができた。眺めは最高だったがブヨが大量発生していて数か所噛まれてしまった。
5峰までは踏み跡のある岩稜を登る。30分程で5峰の頭に到着できた。頂きに立つと4峰が眼前に立ちはだかる、3峰は4峰の影になって見えない。4,5のコルに降りて登り返す。5峰に比べて踏み跡は不鮮明でルートを探しながら進む。涸沢側を巻いて進むルートを選んで、上部は事前情報通り奥又白池側に回り込むと右上するラインがあってすんなり上がることが出来た。4峰から3峰の1P目をトライしているパーティーが見えた。3,4のコルに降りて待つ事になる。雪渓から上がってくる風が冷たくすごく寒かった。2時間半近く待って順番となった。
1P:3つのルートが取れるが、真ん中のルート(V)を登った。Mパーティーは左(V-)を選択した。有名なルートなのでビレイ点にはボルトが沢山打ってあると思ったが、その後も終了点はハーケンやリングボルトの支点で頼りなかった。2P目のチムニー入口まで40m程伸ばして、岩角でビレイ支点を構築した。

2P:YAMAさんリード。1P目を長く伸ばしたからなのか、岩の詰まった岩溝を10m程登って終了点に到達。あまりにも短いのでルートミスかと思った。

3P:TAKAさんリード。こちらも凹角を20m程登り終了。もっと伸びると思っていたので下からまだ先だと指示を飛ばしてしまった。しかし、短いながらも手足を大きく使って登る箇所が多く、気持ちの良いクライミングが出来た。終了点はテラスになっていたので休憩を取ってロープを仕舞った。

4P:ロープを使わず普通の岩峰登り。

5P:3峰頂上直下の登りは、まっすぐ登る事もできそうだったが上部はロープが欲しくなりそうだったので、涸沢側を巻いてから登ったが、落石しそうな所があった。後続パーティーはロープを出して直登してきた。

3峰頂上の岩陰で休憩して2峰へ移動。2峰からは10m無いくらいの懸垂下降をして少し登るとすぐに1峰の前穂高岳へ到着した。山頂には沢山の登山者がいて賑わっていた。写真を撮ってもらって360度の展望を満喫して下山開始。
炎天下の重太郎新道をひたすら下ってほぼコースタイムで岳沢ヒュッテに到着。冷たい水で生き返って大休止して上高地に向かった。河童橋につくとなんとバス待ちの行列が目の前にまで延びていた!元からタクシー狙いなのでとにかくバスターミナルまで行ってみる事にする。案の定タクシーも大行列だが1時間半程度の待ちらしく、ここなら順次買い物にも行けるので迷わず並んだ。18:30を過ぎてタクシーに乗ることができたが、沢渡バスターミナルに着いた時には薄暗くなり始めていた。荷物を積んで駐車場を出て直ぐの梓湖畔の湯へ行ったが、既に閉店の看板が出ていた。19:30までなら良いと了解を得られて20分程だが湯につかることが出来た。松本IC近くで食事をして21時を過ぎたのに高速道路に乗ったら大月から渋滞30kmの表示だった。渋滞にしっかりはまって家に着いたのは25時近くになった。


(記録:KN)



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