剱岳 長次郎谷左俣から剱岳と立山連峰往復

日程:2017年8月8日(火)夜〜8月12日(土)

前夜:8月8日(火) 出発
竹橋発22:30 1日目:8月9日(水) 入山
7:20室堂8:45 → 9:30雷鳥平(休)9:43 → 10:44雷鳥坂途中(休)10:50 → 11:55剱御前小舎(休)12:12 → 13:00剱沢キャンプ場(テント設営)14:15 → 15:10剱沢雪渓着下見15:30 →16:40剱沢キャンプ場
行動内容
 8月8日午後10時竹橋の毎日新聞本社西口玄関ロビーに集合し、10時30分発の「毎日アルペン号」にて室堂を目指す。台風の影響で前日出発のバスは運行中止となったようだが、我々は予定通り出発できて一安心。翌朝立山に到着した時には小雨模様であったが、台風の影響で未明からの豪雨で積算雨量が70ミリに達したため立山有料道路の桂台ゲートが閉鎖されており、バスは立山駅に引き返しそこで下車。やむなく6時20分立山駅発のケーブルカーに乗り換え美女平へ。美女平からはバスに乗り換え7時20分室堂バスターミナルに到着した。
途中の美女平天空ロードの展望は雲で全く見えなかった。予定では室堂7時頃到着だったので、大きな遅れとはならず良かった。
 身支度を整え霧雨の中8時45分に室堂を出発。残雪が多い印象だ。9時30分雷鳥平に到着。10分程の休憩の後雨の雷鳥坂を上る。途中休憩を1回入れ11時55分剱御前小舎に到着。ここでコーヒーを飲んだ。長い上り坂の後だけに、暖かいコーヒーは美味しかった。13時剱沢キャンプ場に到着。

 テントを張り、14時15分剱沢雪渓の下見に出かける。ガイドツアーの一行が長次郎谷左俣からの登頂を諦め平蔵谷からの登頂に切り替えたとの情報もあったが、Nリーダーが富山県警山岳警備隊に様子を聞いた所では行けそうとの感触を得る。15時10分剱沢雪渓に到着。途中雨の影響か黒ユリの滝の流れが強く、少し腰が引けた。雪渓に降りるポイントの目星を付け、剱沢キャンプ場へ戻る。キャンプ場に戻った時には晴れていて、剱岳の雄大な姿が目に飛び込んできた。明日への期待が膨らむ。夕食を取り、明日の山行の成功を願いビールで乾杯し、就寝した。
(記録:Tj)
2日目:8月10日(木) 長次郎谷左俣から剱岳
3:00 起床(朝食&準備) → 剱沢キャンプ場発4:40 → 5:12 (2250m地点でアイゼン装着) 5:18 → 5:55 長次郎谷出合(休) 6:08 → 7:15 (休) 7:20 → 7:53 熊ノ岩(休)下 8:21 → 9:37 (休) 9:51 → 11:20 長次郎のコル(休) 11:37 → 12:10 剱岳(休) 12:33 → 12:45 (休) 12:50 → 13:26 (休) 13:35 → 13:55 (休) 14:04 → 15:43 武蔵のコル(休) 15:49 → 16:55 剣山荘(休) 17:05 → 18:00 剱沢キャンプ場
行動内容
8/10朝3時に起床。本日の朝食担当は僕Zukaだ。日清ラ王 醤油味にトップバリュのレトルト中華丼210gをかけてあんかけ醤油ラーメンにして食べた。4人前用意したが、3人前で十分足りた。4:40に準備を済ませヘッデンを点けて出発したが外はすでに明るくなり始めていた。空には青空が広がり今日の山行に期待が高まる。剱沢小屋、クロユリの滝を過ぎ5:12に腕時計の高度計で2250mの地点でアイゼンを装着した。ここからは剱沢雪渓を下って行き長次郎谷出合を目指す。夏にアイゼン、ピッケルを使って雪の上を歩くなんてこと今まで考えたこともなかったなー、それだけでもテンションが上がるね。
 5:55に長次郎谷出合に到着し休憩をとる。雪渓上に今回持参した黄色のアタックザックを置いたら、思いのほか汚れまくるのでショックを受ける。帰ってから手洗いして洗濯機に突っ込んださ (´Д⊂ヽクソッ
6:08熊ノ岩を目指し出発。途中落石が雪渓上にいくつも落ちている。雪渓上では落石は音もなくやってくるとのことで、Nさんに上方、横をよく見ながら行動するように何度か注意された。7:15落石の可能性が少ないところに着いたところで休憩。再び進んでいくと雪渓がところどころ切れていてスノーブリッジになっているところがあり、そこは間隔をあけて1人ずつ通過するよう言われる。雪渓に青い空、右手に八ツ峰、左手に源次郎尾根、振り返ると後立山連峰と素晴らしい景色に囲まれながら長次郎谷を登っていく、ヨッカネー。 7:53に熊ノ岩の下に着き休憩をとる。Tjさんはペースが上がらず、8:01に到着。そこから8:21まで休憩した。この熊ノ岩で左俣と右俣に分かれるが、今回は左俣出合の雪渓が狭くなっていて不安定で通れないので、右俣から熊ノ岩の上に出て再び左俣に出た。このあたりから傾斜が増していく。Abさんは少し怖がっていたが、アイゼン、ピッケルともよく効いていたので怖い感じはしなかった。雪上訓練のおかげかな。
途中2回、Nさんにロープで確保してもらいながら登り、そして長次郎のコルまでもう少しのところで岩との間の狭いシュルントを通過することになった。Nさんが先に行くがザックが引っ掛かってしまうほど狭い。そのため、こちら側にある大きな岩にスリングを回して支点を作り、先にいるNさんとロープを渡しチロリアンブリッジのようにしてザックを先に運んでから何とか通過した。そこを通過するのに30分近くかかってしまう。11:20長次郎のコルに着き休憩。熊ノ岩から長次郎のコルまで1時間の予定でいたが、3時間もかかってしまった。ペースが上がらなかったこともあるが、今回は残雪が多くていつもより少し難しかったようだ。
 長次郎のコルから北方稜線を剱岳に向かう途中の斜面に雪がかかっていて、Nさんにそれは剱の帽子って言うんだよって教えてもらった。下山は別山尾根で下り18:00に剱沢キャンプ場に到着した。
感想
事前の情報で長次郎谷左俣を予定していたガイドパーティーが平蔵谷に変更したこともあり、左俣の雪渓の状態に不安があったが、Nさんの経験と判断で行くことができた。時間はかかってしまったものの無事登りきることができて良かった。
 今回は6日間の日程で入山日、長次郎谷左俣、立山連峰、休養(合流)日、源次郎尾根、下山日と満喫できた。天気も夕方から雨が降ってきたり休養日に雨だったりと微妙であったが、要所々々で恵まれ日程通りに行けたことは幸いであった。剱岳、ヨッカネー (*^▽^*)v
(記録:Zuka)

3日目:8月11日(金) 立山連峰往復
3:40 起床(朝食&準備) → 剱沢キャンプ場発5:45 → 6:45別山乗越(休)7:05 → 7:45別山南峰 → 8:00別山北峰8:05 → 8:15別山南峰(休)8:24 → 9:30真砂岳(休)9:40 → 10:45富士ノ折立 → 11:05大汝山11:10 → 11:45雄山(休)12:10 → 12:30大汝山 → 13:00富士ノ折立 → 14:37(休)14:47 → 15:05別山南峰(休)15:10 → 16:00別山乗越(休)16:07 → 16:48剱沢キャンプ場
行動内容
 午前3時半過ぎ起床。天気は曇後雨の予報。朝霧の中サブバックを担いで5時45分に剱沢BCを出発する。6時45分別山乗越に到着、剱御前小舎でコーヒーを飲んで20分の大休止。  7時45分に別山南峰に到着。道中霧雨で景色に恵まれない中でも、1羽のメスの雷鳥が登山道を横断している姿を見れた事は感激だった。8時に別山北峰に到着。天候に恵まれればここから剣岳の眺めが素晴らしい(との事)。景色は次回以降にとっておくとしよう。南峰に引き返し、ケルンの積まれた真砂乗越から内蔵助山荘が見えてくる。
 9時30分真砂岳に到着。左に内蔵助カールを見て右に2つの大走りの分岐を過ぎると、足元が不安定なザレ場を登り10時45分に富士ノ折立に到着。眼下に黒部ダムが見える。続いて11時5分に立山最高峰の大汝山に到着。祈祷の太鼓の音に導かれるように歩いて11時45分に人で賑わう雄山に到着。ここで25分の大休止を取る。
 帰りは真砂岳の雷鳥平側を巻いて真砂乗越で小休止。ここから雨天の行動になる。15時5分に別山に到着。別山乗越に向かう途中、一瞬剱岳が姿を見せ、昨日登った長次郎谷の上部が少し見えた。16時に別山乗越に到着し、晩酌用のドリンクを購入。17時に剱沢BCに到着。20時半には寝床を準備し今回の山行計画が天候の難はあったものの遂行出来た事に安堵して眠りについた。

<4日目:8月12日(土) 室堂へ二人下山
4:30 起床(朝食&準備) → 剱沢キャンプ場発6:40 → 7:40別山乗越(休)→ 9:45雷鳥平 → みくりが池温泉 → 11:45室堂12:30発 =バス= 20:30新宿
行動内容
午前4時半起床。AbとTjは荷造りを済ませ6時40分に室堂に向け雨の中出発する。なお、N、Zukaは後続の源次郎隊と合流する為剱沢BCに残留する。7時40分に別山乗越の御前小舎でこの山行で3度目のコーヒーを頂く。強い雨は山肌の土砂を流し雷鳥坂は登山道が小さな川のようになっている。途中、入山してきた八峰・チンネ隊、源次郎隊とすれ違い、先発隊への労いの言葉を頂き、また後続隊への安全を願う挨拶を交わした。9時45分に雷鳥平に到着し、10時に室堂へ登り返す階段の踊り場付近で帰りのバスの予約を済ませる。途中みくりが池温泉にて一風呂浴びる。硫黄の柔らかい良いお湯に4日分の汗と砂埃と雨水にまみれた体が清潔さを取り戻す。
11時45分に室堂ターミナルに到着、12時半出発のアルペン号に乗る。道中少々渋滞にはまった所で運転手さんのご厚意で雷鳥の生態など山岳系DVDがバス内上映され、雷鳥の生命を繋ぐ逞しさと自然界で淘汰されながらも生きる儚さに、感心し見入っている内に、予定通り20時半に新宿に到着しそれぞれ帰路についた。
(記録:Ab)



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