宝川 ナルミズ沢

【日程】:2016年8月27日〜8月28日

8/27(土) 6:30辻堂集合。台風10号が近づいてくるのが遅く、前線の通過による雨が降っていたが、天気予報では水上地方の降水量は少なく、また日曜日が曇りだったので行きの渡渉点が通過できれば大丈夫だろうと予想し、メンバー3名にて出発しました。

11:00宝川林道ゲートに到着。途中林道でIZUのコンタクトを紛失するアクシデントがありましたが、2時間くらい歩き、13時に渡渉点に到着。増水の様子はなく、無事ナルミズ沢を渡れ、まもなく遡行開始しました。荷物も重かったので、時折並行する林道に上がったり、戻ったりしながら遡行し、15時頃に大石沢付近に到着。夜の雨の可能性を考え、ナルミズ沢本流ではなく大石沢支流でテン場を探して、林道沿いの大石沢渡渉点付近にテントを張りました。

夕飯はMATCHさんのラム肉、ソーセージと野菜のいためとミートソーススパゲティをおいしく食べ暖まりました。夜は雨が降り気温が下がり、シュラフカバーだけでは寒くダウンの必要性を感じました。
8/28(日) 3:00起床。明るくなった5時前に大石沢の水量を確認。前日とほぼ変わらず、増水もなかったため、5:15にナルミズ沢まで下り遡行開始。 水温が低かったため、泳ぎを回避。何度か巻き、魚止めの滝に到着。MATCHさん、KATAさんは直登。IZUは巻き。その後二股を右に行き、なかなか奥の二股に着かずちょっと心配になりましたが、右俣に行くとすぐ水量が減り、草原を歩き大鳥帽子山のコルに到着。

稜線沿いは風<が強く気温が低く、視界が効かない中、踏み跡程度のひざ下の笹路を歩き、越後鳥帽子に到着。しばらく行くと時折見えていた朝日岳が見えなくなり、急登で道がわからなくなったところで地図を確認。町田さんより尾根の間違えを指摘してもらい登り返し、ジャンクションピークに到着。 

ここからは歩きやすい登山道になり朝日岳との分岐に12時に到着。そこから急登を慎重に下り、テント場に到着。13時に大石沢テント回収。林道より下山、途中渡渉点を2回過ぎ16:30に下山。IC近くの湯テルメに寄り帰路へ。厚木PAにてラーメンを食べ、21:15辻堂到着し解散しました。ナメはきれいで沢自体は楽しかったですが、想像以上に下山が長く体力がいる沢でした。KATAさん、MATCHさんにたくさん共同装備を持ってもらいやっと歩けました。(IZU記)
(ナルミズ沢雑感)
 IZUリーダーからの“楽しいから行こうよ!”との誘いに軽く乗ってしまったKATAは、歩いているうちにだんだん不安になってきた。なるほど、高さのある滝はさほどないが、慣れない高巻きをする時に靴が滑る。一度は両足とも滑り、両手で笹の根元をまとめて掴んだ状態に。IZUリーダーは“しっかり掴んでいれば落ちることはないよ”と軽く声を掛けてくれるが、こちらは足が掛からず必死だ。さらに追い打ちを掛けるように、石にすべって尻を打ち痛い。しかしながら、二人の沢女は“沢は変化があって楽しいよね”と言いながら、喜々としてどんどん歩いていく。
 源流部のナメ滝を越える頃は11時を過ぎていたので、すでに6時間近く沢と格闘していたわけだが、実はここからが長かった。草原に出たが視界が効かず、稜線に近づくにつれ強風となり、前を行く二人の女性は踏み跡が残っている程度の笹原を進んでいく。ぼんやりと見えていた山影も見えなくなり、歩きながら、道迷いと強風による体温の低下を心配する。少し下った所で、MATCHから“ここ違うんじゃない?”と尾根の間違いの指摘があり、地図で確認し戻ってまた登り返す。ジャンクションピークに到着した時は、本当にほっとした。
 朝日岳の手間に宝川温泉への分岐があり、そこを下った。急な下り、ガレ場、さらに樹林帯を 順調に下って行った。
沢の音が聞こえ、抜けたと思ったらわれわれのテントが現れた。ここからは林道を歩いたが、さらに3時間半ほど掛かり、なるほど「下山が地獄のごとくきつい」とは納得がいった。
 沢が3回目のKATAが慣れない沢で疲れたのか、コース自体が大変なのかよくわからないが、−たぶん後者と思うが−、大変しんどく楽しい思い出に残る山行でした。 
   (KATA記)


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