乾徳山 ビバーク訓練

【日程】:2016年9月24日〜25日

行程
9/24
神奈川県民センター(6:30出発) 乾徳山公園駐車場(9:07到着)道満尾根登山口(9:26出発)乾徳山山頂(13:02到着−13:44出発) 高原ヒュッテ(14:48到着−18:00待機)国師ケ原ツェルト設営(18:00−19:00)各自ビバーク開始(19:00−翌朝5:00)

9/25
国師ケ原(6:00出発) 乾徳山公園駐車場(7:44到着)

 ビバーク訓練ではあるが、せっかくなので道満尾根経由で乾徳山に登る。天気が良ければ、乾徳山初登山のONOさんに扇平あたりからの富士山の景色を見てもらうことができるのが、残念ながら曇りで視界がない。岩場を楽しみながら山頂へ写真を撮り休憩後に雨が降り出した。 雨具を着てザックカバーを装着して滑りやすくなった岩場を国師ケ原に向かい下山開始。高原ヒュッテについた時には、レインウエァーの中はびっしょり濡れていた。

 新しく建替えられた高原ヒュッテに入り休憩する。内部は10人位余裕で座ってくつろげるほどの板の間がある。薪ストーブが入口左にどんと置かれ、その奥に二つのトイレは靴を脱いでの使用中止にして下山するか、雨が止むのを待ってビバークを行うか三人で相談する。YAMさん持参のラジオでの天気予報は夜には雨が止むという情報のもとビバーク決行する事に決める。各人濡れた服を着替え、お茶を飲んだり、錦晶水迄水を汲みに行ったりして雨があがるのを待つ。鹿が小屋の前に遊びに来たり、他の登山者が小屋に立寄ったりして夕方になった。雨があがり小屋前方の空が夕焼けで赤く染まった。ビバーク適地を小屋横の林の中と決め18:00から各自ツェルトの設営に取り掛かる。

 二人から少し離れた場所で、昨夜家で予行練習したように2本の木の間に紐で張る用意をする。2本の細引き紐を太い木に巻きつけてツェルト上部に通すと長さが足りない事にあわてる。既にツェルトを張り終わったYAMさんの所へ相談に行く。私の細引き紐2本はツェルトの上部を通すのではなく前後にポールを立て使用する紐であることが判明。ストックを使用する方法に切替え一からを教えていただく。ツェルトの4隅をペグで固定して、細引き紐を2つ折りにして中央に輪を作りツェルト上部中央の紐通し部分にガースヒッチで通す。作った輪の中にストックの先端を入れて立てる。細引紐の先端をペグで地面に左右均等に固定する。装着されている付属品で細引き紐をぴんと張る。後ろも同様にストックを用いて細引き紐で固定する。YAMさんはストックを使う方法、ONOさんは細引き紐をツェルトの上部に通して両方を木で固定する方法を取った。10m位の紐が必要との事。ONOさんの手際の良さにYAMさんが感心して言葉をかけていた。

適地探しからツェルト設営迄小一時間かかった。雨具を着てザックの中身を全部出し、靴を脱いで足を空のザックに入れる。お湯を沸かし、持参したインスタントそばを食べて横になる。体の下に100均で購入のビニール製三折り座布団を二枚ならべて敷いた。これは軽く手とても便利。寒さが襲ってくる。小刻みに体が震えだした。ホッカイロを背中と腰に貼る。
うつらうつらとして12時頃目が覚めてトイレに行く。YAMさんとすれ違う。YAMさんもきっと寒いのだろうと思う。ツェルトに戻ってお湯を沸かしレモン飲料を飲む。少し温まり横になる。念のためと思い持参したダウンは意地でも着ないと決めた。寒さで何度も目を覚ます。思っていたよりよく眠れた。鹿の大きな鳴き声で目を覚ます。無事ビバークは成功し朝が来た。ダウンも着なかったし、小屋にも逃げ込まず一晩過ごした事は自信につながった。

YAMさんが持参したお湯無しで食べる非常食を見せてもらったが、私の場合インスタントそばを食べてしまったのは、落第点であったと自分なりに反省した。次回のビバーク訓練では、必要最低限の非常食で過ごしてみたいと思う。

昨日と打って変わって今日は晴天だ。メンバー同士昨夜の様子を話しながら下山を始める。地面から忍び寄る寒さが厳しかったという話が出た。思わずシュラフカバーを下に敷いたという話もあった。木々の間から富士山が見え隠れして、ほどなく乾徳山公園駐車場に到着した。

(記録machi)


2016年度山行報告へ