谷川岳 一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜から国境稜線



日程 2015年7月10日(金)夕発〜7月11日(土)

【行動概要】
 7月10日(金)
  KU車:平沼橋駅18:10発→東名 横浜町田IC〜圏央道〜関越道〜22:30谷川岳ベースプラザ駐車場 23時就寝
  YAMA車:新横浜駅19:00発→東名 横浜町田IC〜圏央道〜関越道〜22:45谷川岳ベースプラザ駐車場 23時就寝

 7月11日(土)
  2時起床→2:40発→3:40一ノ倉沢出合3:50→5:40南稜テラス6:10→11:00終了点11:15→14:05国境稜線14:20→15:40肩ノ小屋16:00→17:50天神平18:00→19:05谷川岳ベースプラザ駐車場


【行動記録】
 7/10(金)
睡眠時間を少しでも多くとりたいため、参加者の方には有給休暇や早引きなどをして頂き、KU車は18:10平沼橋駅を出発。YAMA車はNAKAさんが仕事の都合で19:00新横浜駅出発となる。都内の渋滞を避けるため、東名横浜町田IC〜圏央道〜関越道で谷川岳ベースプラザに向かう。テントを張って落ち着いた頃にYAMA車が到着。時間にして15分ぐらいの差しかなくて良かった。23時頃就寝。
7/11(土)
 2時に起床して2:40頃ベースプラザ駐車場を出発。一ノ倉沢出合のトイレでハーネスを装着。少し暗いがテールリッジを目指して歩き始める。6月に来た時は、出合から雪渓歩きだったが、今回はだいぶ雪が融けて最初は右岸を歩き始める。15分ぐらい歩くとすぐに雪渓に乗り移ることができた。そこからは快適な雪渓歩き。アイゼンは持ってきたが使わなかった。テールリッジの基部へ乗り移るところも問題なく行けた。そこからは南稜テラスまでも問題なく行けた。南稜テラスに到着すると、誰もいなくて我々がトップ。準備をして6:10頃登攀開始。順番は、A班(KU、YAMA)B班(MH、MA、NAKA)C班(N、ZAKI)の順。今回は3パーティで時間がかかると想定していたので、A班に先導してもらい、B班は3人で時間がかかるため真ん中。C班には頼りになるNさんにお願いした。 1P:チムニーの出だしが核心。チムニーの中にある岩の突起を左手で持ち、右足を右の壁に押し付けて左足を上げる。上部は、右のフェースを登ると楽。

 2P:ホールドたくさんあり。ピンが見つけづらいがよく見れば見つかる。右斜上に3mぐらい行き、突き当たったら左のフェースを真っすぐ登る。
3P:草付き。念のためロープで確保して登る。
4P:このピッチは、ハングしている岩を回り込んですぐの所でピッチを切り、後続をビレーする。声の通りがよいように。これ以上行くと声が届かない可能性がある。
5P:馬の背リッジに出ると高度感あり。景色最高!
6P:クラック部分が少し難しいが、傾斜がないので問題なし。
7P:最後の壁が核心部、手掛かりが少ないが足元を良く見るとホールドはある。最後はガバがありそれをつかんで登れば終了点。

終了点~国境稜線:
最初の30分ぐらいはガリー・ルンゼ状の所を登る。だんだん右端の方に寄って行く。ここを過ぎると稜線上を行くようになり、踏み跡も多少明瞭になってくる。5ルンゼの頭では、ロープを出して西さんリード、YAMAさんがビレー。出だしは岩も脆く丁寧に上がる。約20m上がりきった右側の支点でロープをフィックスし、さらにその上までロープを伸ばして岩の突起でバックアップを取る。後続のメンバーはアッセンダーをつけて登る。靴は登山靴でも十分だが、クライミングシューズに履き替える人もいた。ここを越えて10分ぐらいで国境稜線が見えてくる。踏み後は明瞭になってきて歩きやすくなる。最後は笹やぶの中を泳ぐようにしてかきわけ上がり続ける。
国境稜線〜谷川ベースプラザ:
国境稜線に出るとARAさんが出迎えてくれた。皆と握手を交わし皆さん笑みがこぼれていた。無事に到着してARAさんとも無事に合流できてホッとしていたところで、ARAさんからプラムを頂いた。とてもみずみずしいフルーツだったので渇いていた喉がうるおされた。皆さん大喜びだった。ロープウエイの最終が17:00なので15分程度休憩後出発。結構な暑さで歩くペースが上がらない。途中でロープウエイは間に合わないと判断し、肩ノ小屋で小休止した。帰りのルートは皆さんと検討した結果、天神尾根から天神平のロープウエイ駅まで行き、そこからスキーの林間コースになっている道を歩いてベースプラザへ帰ることにする。皆さん疲れていたのでこのルートにして正解だった。

【感想】
トラブルもなく無事に終えることができ安心したと共に予定していたルートを完登できてとてもうれしく思います。KUさん、YAMAさんは先行パーティがいなかったのでルートファインディングに神経を使ったと思います。またNAKAさん、ZAKIさんも初めての本チャンでしたが、頑張っていました。戸惑う所もあったと思いますが、今後の糧にして頂ければと思います。また今後も継続してアルパインクライミングの練習をして頂きたいです。MAさんは前回、最終ピッチの核心部で上手く登れなかったようだが、今回は落ち着いて登れたと思います。西さんには毎度のことながら、計画、事前準備、事前練習から大変お世話になりました。また終了点から国境稜線までのリードもして頂き、大変助かりました。特に5ルンゼの頭のロープを出す場面ではリードをして頂き、心強い先輩だとあらためて感じました。皆さんのそれぞれの頑張りがあったから無事に行けたと思います。ありがとうございました。 反省点は、南稜テラスまで予定通りだったが終了点に到着したのが、11:00前。私の見積時間より多く時間がかかってしまった。もっと練習と経験をつめばスピードアップはできると思いました。全体的にスピードアップするには、やはり個々のレベルアップをすることが重要だと感じました。
(MH記)

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