谷川岳 中央稜 山行記録

日程:2015年6月12日(夜発)〜13日

<行動時間>
6/12(金) 21:40平沼橋駅発→0:30谷川岳ベースプラザ着 0:45就寝

6/13(土) 3:45起床→4:30谷川岳ベースプラザ発→7:00中央稜取り付き着→7:15登攀開始→13:00終了点着→13:30終了点発→北稜下降→16:30略奪点→19:00衝立沢→19:20出合い→20:30谷川岳ベースプラザ→9:00出発→0:30平沼橋駅

朝から天気が良く、雨の心配もなく歩き始る。出合いに到着すると雪渓がまだたくさん残っていてテールリッジまで労せず行けることがわかった。雪渓からテールリッジの乗り移りは、危ない所はなかった。中央稜の取り付きに到着。暑さでMAが気持ちが悪いとのことでKN・Y組が先行することになった。1P目は怖い所はない。2P目、ルンゼを登る。ここも難しくはないが、渋滞で待機することになる。3P、出だしのトラバース。お助け紐が2本ぶら下がっていて難しいと思われる。実際に行ってみるとお助け紐がなくなってからのトラバースの方が難しく感じた。4P、核心部のチムニーがあるところ。核心部の手前までは高所感もあり気持ちの良い岩登り。核心のチムニーはバック&フットで登り何とかクリアした。
5P、とくに怖いところもなく登る。6P、ここは高度感があり少し怖い、グレード的には特別難しくはない。7P、泥混じりの岩場を登る。プロテクションは木の枝からとりながら登る。(このあたりで先行パーティーが登りと同じルートを懸垂下降してきた。懸垂を50mまで伸ばした為、ロープの流れが悪くなり声も通らず苦労している。携帯電話で上部で待機していた仲間に連絡を取って、別のロープで短く切って下降するように指示を出していたようだ。)8P、ここもプロテクションを木からとって登る。9P、草混じりの傾斜の緩い部分をのぼった正面の壁に支点があるのだが、MAがリードで到着した時は、先行パーティーが下降の懸垂の支点に使っており、支点周りに5〜6人たまっていて割り込めそうにないので、一段下のトラバースした所にある壁側の木で支点を取る。(KN・Y組は、8・9Pは切らずに登った)。ここでトラバースをしないで正面の壁を真っすぐ行ってしまうと行き詰まり戻らなくてはいけないので注意が必要。10P、ロープを出すほどのところではないが、念のためロープを出す。全員無事に終了点について小休止する。

4Pが終わるまで渋滞がひどく、待ち時間が長かった。渋滞さえなければ1時間は早く到着できたと思うが、無事に終わったので一安心。3Pでは握りこぶしぐらいの落石がありひやっとしたところもあった。

帰りは北稜を下降。藪の中、途中で下降支点がわからなくなったが、KNさんがすばらしい記憶力であっさりと下降支点をみつけて順調に懸垂下降しておりた。
略奪点から少し下ると衝立前沢に渡る所に雪渓があり、アイゼンが無いと渡れない。Yさんがアイゼンを持っていなかったので、Yさんに確保してもらい私がロープを付けてリードして衝立前沢の左岸の雪のないところまで行き、木にロープをフィックスした。Yさんはフィックスロープにプルージックをして雪渓を足をすべらせながら渡った。次はMA、6本爪アイゼンをつけていたが、足を取られて5mぐらい下に落ちたがロープにプルージックをしていたので、立ちあがって歩き始める。最後はKNさん、斜度のない所をトラバースして無事にわたりきる。やれやれと思っていたら、下降する沢に雪渓がまだ残っている。懸垂でおりるか検討したが、両岸にある木の枝が全て下を向いていてロープをかけると下へ落ちてしまいそうで、無理だった。近くまで行ってみると木の枝がたくさんでているので、それに捕まりながら右岸の崖と雪渓の境目を下ることにする。途中で雪渓が終わり、アイゼンを外して沢を下る。懸垂支点の所で懸垂下降。降り口が滝になっており、シャワー懸垂下降となる。降りたら今度は雪渓に乗り移らないといけない。乗り移れる場所がないか探すと上部はアイゼンがあれば乗り移れそうで、下部も段差が低くなっているところで乗り移れそうと判断。無事、雪渓にあがり一安心。出合いまでの雪渓歩きは快適でした。
本チャンは登りだけではなく、総合力が必要だと感じた。また鷹取山や広沢寺で事前練習をしていたので安心できるところもあった。4Pの核心のチムニーは事前に三つ峠の権兵チムニーやクーロワールを登ってから行くことをお勧めする。また今回のメンバーは5年間一緒に岩トレをしてきたメンバーだったので意思の疎通は良く取れたメンバーで良かった。
(記録:MH)

2015年度山行報告へ