八ヶ岳 阿弥陀岳南稜から中央稜の記録

日程:2013年10月26日(土)〜27日(日)

10月26日(土)
20:00横浜駅⇒20:40相模大野⇒11:30道の駅こぶちさわ→12:00仮眠

台風27号は本州をかすめて15時に八丈島の東に去った。しかし台風27号と28号に加え日本海の低気圧が合体してオホーツク海に進み明日は冬型になる。 八ヶ岳の天気は冬型となり良さそうだが、北風と寒気で阿弥陀南稜のルンゼは凍結しそうだ。メンバーに12本爪アイゼンとピッケルの装備追加を連絡して、予定通り集合することにした。
20時に横浜駅に行くと、OGAさんが寝袋を京急の網棚に忘れたとのこと。KUNの寝袋を貸すために一旦帰宅し仕切り直し。でも予定通り20:40に相模大野でKUGさんをピックアップすることが出来た。台風のせいなのか高速はトラックも少なく順調だった。満天の星空を確認して仮眠する。

10月27日(日)
4:30起床⇒丸山地区別荘地6:00→7:10阿弥陀南稜取付き→7:30稜線→9:00立場山→9:15青ナギ9:30→10:00無名峰10:15→11:00ルンゼ入口11:20→50m枯れ木ビレイ点12:20→12:40ルンゼ終了→13:10阿弥陀岳山頂13:35→14:05上部岩壁→14:50下部岩壁→15:55立場沢→17:10丸山地区別荘地⇒17:40道の駅こぶちさわ(入浴)⇒10:30帰宅

まだ真っ暗な4:30に起床。暗い中で準備と各自朝食をすませて、舟山十字路に移動する。まだ暗い中をいつものルートで八ヶ岳美術館を過ぎて別荘地へ入ると、なんと通行止めになっている。同じような登山者が居てここから歩くと言う。こちらも諦めてここから歩くことにする。でも40分ほど歩いて舟山十字路に着くと車が停まっている。暗くて気が付かなかったのだが、う回路の案内が手前にあって舟山十字路まで入ることが出来たのだ。がっかり。
舟山十字路のゲートを直進し沢を渡り稜線に上がる。台風一過の晴天で風も弱い。IZUさんは汗をかくからと半袖姿だ。アイゼンとピッケルが無用のお荷物に感じてくる。 青ナギ手前で大目の休憩を取る。無名峰の登りの途中で単独行の男性が下山してきた。ルンゼが凍っていて撤退したそうだ。アイゼンを携行したのは正解だったようだ
無名峰で休憩していると3人パーティーが追いついてきた。ヘルメットと登攀具を身につけて先に出発する。P4直登ルートの基部の安定した場所でアイゼンを装着し、メンバーに防寒を促す。取付きまで下ってみると、ルンゼはしっかり凍っていて日陰なので寒い。準備をしていると先ほどのパーティーが追いついてきた。  途中の枯れ木まで50mでギリギリのはずなので、支点を作る際に強引に引っ張る事を宣言して、笛の合図も確認して登りはじめる。  いざ取り付くと、出だしは凍っていない場所を拾って上がることができた。しかしルンゼの中に入ると手がかりは何とかなるが、足はアイゼンがないと厳しい。氷は厚い所もあれば薄い所もあり、ピッケルに頼るより手がかりを探した方が確実なので、メンバーにはピッケルは仕舞った方が良いと声を掛けて先に進んだ。  想像通り、枯れ木の根本にあと一歩と言う所でロープが一杯になってしまった。ゴムを伸ばすように強引に引っ張り、スリングをなんとか掛けてその隣の枯れ木から2点目を取って支点を確保する。念のため固定分散にした。  笛吹いても叫んでも返事が聞こえなく、なかなか登ってこない。下では良く聞こえていたようだが、こちらは聞こえなくてせっかちにロープを引っ張ったので作業性が悪くなっていた模様。2人3人はタイブロックで登ってもらう。枯れ木から先は草付きの急斜面はピッケルを出してアイゼンを付けたまま登った。
稜線に出て安定した場所でアイゼンを外し頂上を目指す。やや雲が出てきたが富士山も顔を出している。 最後の岩を登り13:10に阿弥陀岳山頂に到着した。通行止めの林道歩きの分遅れているが、山頂での至福の時をゆっくり過ごす。
 予定通り中央稜を下りはじめる。上部岩壁を下り黙々と歩いていたら、ルートを外したようで怪しい雰囲気になってきた。OGAさんのスマホ地図アプリを見ると岩の記号の右側に居るのが分かった。岩記号は下部岩壁と思われ、下部岩壁なら左から巻くはずだ。偵察してみると確かに岩壁の右に居る事が分かったので、確実な所まで戻る事にした。戻ってみるとタオルの巻かれた木があり、間違えやすい場所を素直に間違えた事が分かった。そんなタイムロスもあったが、後は時より足をもつれさせながら沢まで下り、林道に明るいうちに出ることが出来た。舟山十字路に停まる車をうらめしく横目に見ながら、競歩の様に20分に歩いて17:08に車に到着した。  今日の諏訪湖マラソンの影響か?スマホで調べるとかなり渋滞していたので、道の駅こぶちさわの温泉につかってから帰宅した。

(記録:KN)
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