八ヶ岳 阿弥陀岳南稜



日程:2012年10月21日夜〜22日


2012年10/21(日) 天候:晴れ 

19:00発 横浜駅・県民サポートセンター前19:00発〜道の駅こぶちざわ22:00着

今回は、日曜の夜集合のため、参加メンバーの都合を確認し通常より早めの19時に集合し出発。渋滞もなく、スムーズに道の駅到着、仮眠する。

2012年10/22(月)天候:晴れ 
4:30起床→5:50 舟山十字路出発→6:15広河原橋→6:45稜線(休憩)
→7:50(休憩)→8:15立場岳→8:30青ナギ→9:08無名峰(休憩)9:28発
→10:10P3トイ下部→12:22P3トイ上部(休憩)→ 阿弥陀岳山頂12:50着(休憩)
→13:00中央稜下山→13:48(休憩)→14:37 中央稜取付→15:30 林道→16:00 舟山十字路→(もみの湯)→21:20 横浜着

HMの車を舟山十字路の道の脇に停め、ゲートを通って登山開始。林道の途中には、御小屋尾根への分岐に立派な標識がある。南稜への分岐には、手書きの看板あり。枯れた沢を渡り、登りがはじまる。バリエーションとはいえかなり人は入っているようで、途中踏み跡はいくつかにわかれていたりするが、結局は一つの踏み跡になり、道迷いはしそうにない。

稜線にあがり、1本立てる。御柱祭に使う材木を切り出す山とのことで、境界の表示や管理区域のペンキ表示がうるさいくらいにある。途中で休憩をまた1本立てるが、立場岳まではずっと登りで、ふくらはぎがつらい。立場岳手前の少し手前から、積雪時のビバーク適地を確認しながら登る。青ナギで、以前あった遭難の事例や、青ナギの名前の由来などを話しながら、回りの山々を眺める。今日は晴天で、風もほとんど無く、富士山もよく見える。

無名峰で長めに1本を立て、ハーネスを装着。トイの下部には10:10着で順調な行程である。
トイは2ピッチとのことで、1P目はAMがトップ・NIさん・KGさん・HMの順で登り、2P目は、HM・NIさん・KGさん・AMの順で登ることとする。1P目は50Mロープぎりぎりなので、岩の横にある枯れ木にスリングで支点を長めに取ってロープを環付カラビナにフィックスすると良いと聞き、登攀開始。ルート上、水が流れたところは硬く透明に凍っている。氷を避けて登る。途中の支点は、登りはじめに1ヶ所あったようだが見逃し、その後2ヵ所ルート上に支点を取る。
 上部に見える枯れ木の3メートル位手前で、ビレイヤーのHMよりロープいっぱいとの声。思ったより枯れ木まで遠く、どうやって近づくのか思いつかなかったので、回りを見回すと、上部に向かって右側の岩の横に木がある。上部の枯れ木には届きそうにないので、右側の木にフィックスするのが正解か?と思い、トラバースして、長めのスリングで支点を作りフィックスし、後続にOKの指示を出す。後続が登り始めてじっくりルートとの位置関係をみると、やはり、この支点は登攀ルートからかなり外れているため、最初に目指していた枯れ木が正しい支点と思える。セカンドで登ってきたNIさんに間違いを伝え、NIさんのロープが足りなくなった時点で、一旦登攀中止し、支点を再構築することになった。
まず、間違った支点にフィックスしていたロープの末端を、持参したヌンチャクやスリングをすべてつなぎ合わせて受け渡しをする。メインロープを受け渡した後、NIさんが、上部枯れ木までスリングをつなぎ合わせて支点を伸ばし、フィックスの位置を変更。3人目のKGさんがフィックスを使って登り、4人目のHMはNIさんがビレイして登り、その後に、AMも右側の木から正しい位置に移動した。2P目の為にAMが枯れ木の位置で自己ビレイの準備をしていると、単独行の若い男性がノーザイルであっという間に追い抜いて行った。その後HM、NIさん、KGさん、AMの順番で登攀。
KGさんが登りはじめてすぐ、登っているルートとは全く別の右側の灌木の中から、子供の頭ほどもある岩がAMめがけて落ちてきたが、直前ではねて左側へ落ちて行った。一瞬の出来事で、もし自分のところに落ちてきても避けようがなかっただろう。登攀している人やロープで誘発される落石は想定していたが、灌木の中から落石が飛んでくるとは思っていなかったので、衝撃体験だった。
フィックスのやり直しという失敗で、トイ上部へ抜けるのに想定より1時間多くかかってしまい、阿弥陀岳の頂上へ急ぐ。トイ上部からは約30分。頂上では雲ひとつない晴天で360度のパノラマ景観を楽しむ。大キレット・槍ヶ岳までくっきり見え、北岳や富士山の上部には白い雪が綺麗だ。

記念撮影を終え、御小屋尾根方面に下山開始。少し下って、左下へ入る中央稜への分岐があり、どんどん下る。中央稜も、踏み跡はしっかりしている。踏み跡やテープの印は、作業道の可能性もあるということで、開けた樹林帯(NIさんは入中山のピークと言っていた)で少し思案するが、コンパスの方向からも踏み跡通りで大丈夫と判断し、またどんどん下る。沢筋に出て、右岸・左岸を繰り返し、また登山道にもどり、林道にでる。林道に出てから駐車場までの30〜40分程が長く感じるが、最近、都会ではみなくなった糸トンボを観察したり、見事な紅葉を楽しみながら、駐車場へ無事到着した。
もみの湯で入浴し、双葉SAで夕飯をとって、21時過ぎに横浜に到着した。

AM  記 2012年度山行報告へ