剱岳源次郎尾根


日程:2011年8月10日(水)〜8月13日(土)



8月10日(水)
22:30竹橋(毎日アルペン号)→ 11日7:00室堂
竹橋の毎日新聞社本社前から毎日アルペン号(12000円/人)で室堂まで直行で移動する。

8月11日(木)
室堂バスターミナル8:00→(地獄谷経由)→別山乗越11:15→剣沢キャンプ場12:00
(別山岩場で岩登りトレーニング)

濃い霧の室堂に到着し、用意を整え全員で準備体操をして8時に出発する。すぐに雨になり雨具を着ることになる。たまにはと言う事で地獄谷経由にて雷鳥沢に入る。時折霧が切れることがあったものの展望にはほとんど恵まれず3回の休憩で別山乗越に3時間で到着。寒いので早々に剣沢に向かい12時にキャンプ場に到着。キャンプ場は意外と空いており3張り並べて設営する。

早々にボルトとハーケン打ちの練習をしようということで、別山の岩場へガレ場を登り移動する。キャンプ場を眼下に見下ろす岩場で自分で打ち込んだハーケンで中間支点を取りながら短い距離を登り、明日の練習も兼ねてメンバーにミッテルで上がってもらった。

しかし、寒さでKが体調を崩してしまいテントに戻りしばらくダウン。食事はとったものの頭痛もあり芳しくないので早々に寝る。

8月12日(金)
2:30起床3:20→剣沢雪渓4:00→源次郎尾根支尾根取付き4:40→最初の涸れ滝4:50→5:45ロープを出す岩6:15→ルンゼルートとの合流点7:20→T峰8:30→U峰9:20→懸垂点9:30→懸垂終了(コル)10:15→11:25剱岳山頂11:50→剣沢キャンプ場15:20

2:30に起床。朝食は前日におにぎりを作り行動中にとることにしていたので3:20に出発。前日の天気が嘘のように満点の星空だ。装備の最終確認をするとSさんがヘルメットを忘れていた。全員での装備の確認は重要だと認識させられる場面だった。
下見をしていたが雪渓までのルートを一度間違えてしまう。何度歩いても暗いと間違えてしまう所だ。4:00に雪渓に下りてアイゼンを装着して暗い中を平蔵谷の出合まで下る。
取付きには2人組みが居て先に登っていった。今回はどれだけ混むのか心配だったが、雪渓上には後続パーティーは見えなかった。

最初の難関の涸れ滝に4:50に到着。ここのクリアーが今日のリードを左右する気がしていたので緊張する。右側から攻めてお助け紐を使わずにクリアーする事が出来た。剱岳が始めてのメンバーも黙々と越えてきて幸先良いスタートとなる。
潅木の中を進み、一箇所ロープを出す。肩がらみで確保してもらい上部の潅木で支点を作成してセカンド以降はミッテル形式で次々登ってもらう。その後はロープを出すことなく高度を稼ぎT峰に8:30に到着。U峰も順調に登り返す。懸垂ポイントには誰もおらず少々拍子抜けした。事前にトレーニングを積み重ねてきた甲斐もあり順調に降りる。
10:15に全員がコルに下りて本峰へ向かう。途中念願の雷鳥に出会い11:25に剱岳山頂に到着した。

しばし休憩をして11:50に下山開始。立派な鎖のかかる「かにの横ばい」も無難に通過し出発して12時間後となる15:20にキャンプ場に到着することが出来た。
キャンプ場は昨日に比べてテントの数が増えて賑やかになっていた。

8月13日(土)
5:00起床6:55→別山乗越7:55→別山9:00→別山乗越9:30→雷鳥沢11:10→12:00室堂12:30⇒(毎日アルペン号)新宿西口20:30

暗い時間からはや立ちのパーティーが賑やかだったが、当方は5時に起床する。剱岳にはドンヨリと雲がかかっている。三山巡り中止を最終決定して、朝食のラーメンを食べてテントを撤収し6:55に出発する。

Sさんは黒部ダムへ下りたいということで別山の分岐で別れる、残り5人で別山乗越に7:55に到着。霧が切れて剱山頂が姿を現す。時間に余裕があるので別山の剱絶景ポイントまで脚を伸ばすことにする。しかし残念ながら着いたときには再びガスがかかってしまい眺望はいまひとつだった。すっかり時間を費やしてしまい別山乗越を9:30に出発。12:30の新宿直通バスにちょうど間に合いそうな読みだった。しかし、雷鳥沢から続々と人が登ってきて道を譲るための停止を強いられる。今日はお盆休みの初日なので一気に人が増えたと言うことか?ヘルメット・ピッケル装備のパーティーも多く2日早く入山してよかったと思った。そんな行列の中から声を掛けられた、京都に引っ越したため退会したHさんだ!今は地元の山岳会に入っていて今回は北方稜線に行くそうだ。世の中は広いようで狭いな〜(その3日後にMさんが有峰温泉でも再会したとのこと)再開の余韻に浸りながら下っていたところでNさんが捻挫してしまう。サムスプリントと三角巾で固定してペースを落として進むことになる。こうなるとなんとしても乗り換えの無い直通バスに乗りたいが、時間が微妙になってくる。

雷鳥沢キャンプ場に11:10着。明日から薬師岳縦走へ向かうM夫妻と別れ、バスセンターへ急ぐ。切符売り場を探すが見つからず焦ったが、旅行会社へ電話をして予約をすることで無事乗車できた。バスは20席近く空いており、Nさんも足を冷やして安静状態で移動することが出来た。新宿に20:30到着。湘南ライナーで横浜に9:30に着いて解散した。

(記:K)

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