八甲田・山スキー


日程:2012年2月3〜2012年2月5日


2月3日(木)天気:雪のち曇り
 前日にIZ氏が始発の電車に間に合わないことで、KOS宅に泊まりに来て、朝5時17分発の相鉄線に、M夫妻と一緒に乗車する。横浜駅から東海道本線を使い、6時前には東京駅に到着する。待合室に居ると、6時過ぎにKG氏とOH氏が一緒に来た。
 6時28分発の東北新幹線はやてに乗車する。平日ともあり座席はかなり空いていた。後から参加のM夫妻も我々の席の隣の座席を確保し、一緒に山談義に湧く。IZ氏とM夫妻は八甲田の2月のパウダースノーは初体験になる。不安と期待に胸を膨らませ、KG氏からの八甲田の山スキーの魅力の話しに耳を傾けていた。
 今週は東北・北海道・北陸と寒波が居座り、多くの雪を降らせ、八甲田は積雪が4mを越えているとのことで、今日はその影響で滑れないのではないかと不安がよぎる。三沢を過ぎたあたりでは、横殴りの雪が降っていた。
 10時01分に予定通り新青森駅に着く。予約しておいたジャンボタクシー(三八五クシー)で八甲田の酸ヶ湯に向かう。市内はかなりの積雪があり、八甲田へ向かう道の脇の雪の壁の高さが例年の二倍程あることに、雪の多さを実感する。約1時間弱で酸ヶ湯に到着する。料金は150000円(一人当たり2500円)であるが、バスを使うと1500円で行けるが、酸ヶ湯到着が昼過ぎとなり、ゲレンデは行けないのでタクシー利用とした。
 チェックインをして宅急便で送った荷物を受け取り、部屋に行く。スキーの身支度をして、12時30分発のゲレンデ行きのバス(酸ヶ湯送迎車)に乗る。この頃には降雪はなく、晴れ間もかいま見えた。
 ゲレンデに到着後直ぐに、ロープウエーを使い頂上駅へ行き、新しくなったレストランでいつものジンギスカン定食に生ビールで遅めの昼食を取る。最初の一本はダイレクトコース(フォレストコースは開いていない)で視界が30mもなく雪面がよく見えない中を慎重にKG氏を先頭に滑り出す。最初ともありスキーの感覚が取り戻せなく、バタバタとしたスキーとなる。IZ氏とMA氏も無難に滑る。MH氏はスキーの経験も豊富でかなりの腕前で安心する。ゲレンデとも言うが八甲田のコースは圧雪していないので、吹きだまりやギャップにスキーの板を取られ苦労する。約30分程で滑り降りる。時間は3時に近いのでもう一本行くために、直ぐにロープウエーに乗車する。2本目はIZ氏は休憩と下に残る。
 2本目は少し風が弱まったのであるが、以前としてガスに頂上付近は覆われて、雪面がよく見えない。しかし、少し滑り降りたところで、青森市内と陸奥湾が前方に綺麗に見えた。そして、振り返ると夕日に照らされた樹氷が赤色に美しく輝いていて感激した。その中を快調に滑り降り、16時の酸ヶ湯行きの送迎バスに乗車し、宿へ戻った。
 宿へ戻り、直ぐさま風呂へ入り、乳白色の湯に浸かり、この日の疲れを癒した。その後は売店でビールと日本酒を買い込み、しょうが味噌おでんを摘みに酒を飲んだ。明日のツアーの申し込みが18時までなので、ツアーを申し込み、しばらくしてから夕食を食べに食堂へ行った。湯治食ではあるが、なかなかの品数で満足した。
 夕食後も皆で就寝まで酒を飲みながら、明日の山スキーへの期待を膨らませながら、山談義をした。23時に就寝した。

2月4日(土)天気:曇り時折晴れ間あり
 朝6時に起床した。窓の外を見ると小雪が降っているが、風は無さそうでまずまずの天気かと判断する。6時45分に食堂が開くので、その前に行く。
 朝食を食べているときには、時折雪が舞うが、晴れ間もかいま見えて、今日のツアースキーに期待がかかる。テルモスにお茶を入れ、9時のバス乗車に向けゆっくり支度をする。
 9時のバス乗車に向け外で待っていると、青空が見え始めた。バスでゲレンデへ行き、直ぐにロープウエーで頂上駅に向かう。頂上駅にて酸ヶ湯のガイドから元湯コースか八甲田温泉コースの振り分けで、八甲田温泉コースに行くこととなる。シールを付け出発準備を整え、10時20分に歩き出した。酸ヶ湯のツアーの人数が70名を越えることなり、長い列を成して歩いた。さほどの登りは無く、途中で二手に分かれ、11時にシールを外し最初の急斜面を滑り出す。深雪の斜面で最初はトラバース気味に滑り出し、そこからボーゲンの滑りで深雪に突っ込んだところ転んだ。起きあがるのに苦労していると他のスキーヤーに引き起こされて助かった。振り返るとMA子氏とIZ氏は深雪の斜面に苦労しているようすがうかがえた。ガイドがマンツーマンでついて指導したいた。
 1本目を滑り階段歩行で少し登り、尾根をトラバース気味に滑ると2本目の斜面に出る。斜度は最初より少なく、ほぼボーゲンで真っ直ぐに突っ込んで行くが、雪が思いの外重く板に引っかかりあえなく転んだ。傾斜は緩いので起きあがるのに、一度板を外してから起きあがった。膝ぐらいまで雪に潜った。ガイドが直ぐに寄ってきて、板を並べてくれた。 そこからは、板が滑らないのでほぼ真っ直ぐに、前のシュプールの後を追った。何度か後続を待ちながら休憩して、13時過ぎに道路に出て迎えのバスでロープウエー下まで移動した。午後のツアーをキャンセルして、遅れてスキー板を積んだトラックと一緒にきた、MA氏と合流してロープウエーに飛び乗り、頂上駅のレストランで昼食をとった。帰りのバスの時間もあるので、ジンギスカンは止め通常の昼食をとり、3時にダイレクトコースに向かって滑り始めた。相変わらずの視界の悪さで、雪面が見えず不快なすべりとなった。疲れ気味のMA氏もダイレクトコースの滑りはかなり、八甲田のスキーになれてきており、今後が楽しみである。16時のバスで酸ヶ湯に向かう。
 宿へ戻ると、TS氏が来ており温泉とビールを十二分に楽しんでいるようであった。我々も早々に温泉に入りに行く。出てからはビールで喉を潤した。この日の昼食が遅かったので夕食も遅めにとった。
 夕食後は明日の行動予定を相談し、午前中の行動で15時30分の酸ヶ湯から青森駅までの送迎バスに乗ることにした。山スキーとスノーシューと行動を共にして、仙人岱ヒュッテまで行き、小岳とか硫黄岳とか登れたら登ろうということの行動予定とした。
 23時近くまで皆で酒とビールを飲み話しに弾んだ。

2月5日(日)天気:曇り
 6時起床。天気は昨日より良さそうである。視界は良好か。しかし、2月の八甲田である頂上付近はガスであろうと思う。6時45分に一番で朝食を食べに行く。朝食を済ませ、荷造りを行い、部屋を出て待合室に荷物を預け、日帰りの山支度で宿を8時30分に出る。国道を少し歩き、酸ヶ湯の裏手から登山道に入るが、トレースが無い。ラッセルとなる。先頭はKG氏で山スキーの3人がそれに続く。後ろにスノーシュー組みの3人が続く。
 スキーでシールを付け歩くが15cmほどは沈む。スノーシューはもっと沈む。交代でラッセルをしながら進み、小屋に泊まったと思われるスキーヤーに出くわす。2ピッチ強で地獄湯の沢にでる。そこから少し歩いて風で雪が飛ばされる手前のところでシールを外し、帰りの滑りに入る。スノーシュー組はもはや下山にかかっている。視界も悪く雪も重たく余り滑らない。苦労して登ったが一瞬にして下った。地獄湯の沢から樹林帯のコースに入ると、ボブスレーのコースのようにトレースができており、そこを滑ると30分強で酸ヶ湯に到着する。スキーの板と靴を乾燥室に入れ、フロントでタオルを借りて温泉に汗を流しに行く。玉ノ湯の方に行き頭を洗った。
 荷物をまとめ、レストランでビールを飲み、酸ヶ湯名物の日本そばを食べて15時30分のバスまでコーヒーを飲むなどゆっくりした。
 青森駅では駅前の「おさない」という店でホタテ丼や貝焼き味噌などを摘みに酒を飲んで、18時15分のはやぶさに間に合うと乗車変更してもらい、東京駅で解散となった。
<山行雑感>
 昨年までは八甲田の山スキーはKG氏やNI氏との2〜3名でくることが多かったが、今回はスノーシュー組を合わせ7名となり、酸ヶ湯の温泉を楽しみながら楽しくできた。来年もということで、平成25年2月2日(土)〜4日(月)の日程で酸ヶ湯の湯治部屋を2室予約をしました。
 今回は八甲田の深雪の山スキーにIZ氏、M夫妻の3名が初体験となり、深雪に苦労していたが、帰りの新幹線の中で、スキーを練習して来年にチャレンジしたいという頼もしい声が聞かれていた。八甲田のスキーは通常のゲレンデのスキーや春スキーとは別物であることが理解されていたようで、この体験も山に関する楽しみの領域を広げたことだと思う。また、スノーシューで参加のOH氏は深雪でのスノーシューの歩きに楽しみを見いだし来年も来ようと言っていたのも頼もしい。
 今回は酸ヶ湯の湯治食1泊2食で税込み7500円でしたが、料理の量は我々の年代にはちょうどいいと感じた。これまで、旅館の食事であったが、料理は多すぎて起こすほっでした。
KOS 記

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