越後芋川ジロト沢左俣

日程:2010年8月21(夜発)〜22日


駐車スペース6:55 二俣10:00 大滝終了12:00
展望台15:30〜16:00 雨量計17:00〜15 駐車スペース21:00

3年ぶりの遡行。
3年前にも越後方面へ行ったので、同じ方向に行こうと当初予定の足尾の沢から変更した。前日にしゃくなげ観光センター駐車場で寝酒をして仮眠。

翌朝、野中の集落から奥へ進む。
車を置いて、工事現場から迂回路というところを辿って進む。左岸の踏み跡を辿り、滝沢との出会いまで、ここで沢靴に履き替え、右岸に渡りさらに進む。左岸に踏み跡へ渡ったところで装備を装着。二俣までの行動、取り立てて難しいところはない。ただ、疲れているメンバーも居て、パーティのスピードが上がっていかなかった。二俣で少し長めの休憩。布晒ノ滝を見る。天空にのびているような滝は登りたくなる気分を起こさせる。二俣にはあじさいが咲いていた。

 左俣100m大滝は、1ピッチ目を早く切ってしまい、全部で5ピッチになった。思ったより時間が掛かった。が、快適なスラブ登攀で個人的には楽しかった。メンバーの靴がフェルトだったのだが、フリクションが効かないらしく、必要以上に慎重に登ることとなり、時間がかかった。最後のピッチは、特にフェルトのフリクションが効かないらしく自分以外が苦労していた。自分は作業靴で登っていた。この部分だけで1時間近くかかった。

 略奪点へは、滝の右側の薮っぽいところを登る。Wさんが苦闘していて時間がかかった。略奪点から布晒ノ滝方面が見える。景色が良くゆっくりしたいが時間が押しているので、先へ進む。
目の前にある80m滝。難しさはなく、2ピッチ。ここはあっさり通過できた。80m大滝の上にある10mほどの滝を左側から超えて、釜のある樋状の滝を右側から越え、その上の樋状の滝を右岸から巻いていると先行していたSさんとWさんが「上へ上がっています」と言う声。ずっと巻いていたらしい。そのまま登って行くと展望台に出た。装備を外して、休憩。考えもせずに稜線に上がってしまったため、全員、水の汲み置きをしていなかった。

思わずのんびりとしてしまった。ここから雨量計小屋までの薮漕ぎは、だんだんきつくなり大変だった。
この先は、明瞭で稜線は歩きやすかった。重松越路から先は急な下り、暗くなるまでに沢へ少しでも近づいておきたいと急ぐが、「バラバラになる」と言われ、ゆっくり下りる。傾斜のきつい部分が所々であり、ロープが張ってあって、暗い中では使わないと落ち葉で滑ってしまう。

ジロト沢の右岸近くまで下りてきたとき、位置関係を勘違いしていて、滝沢出合部分と思い、沢へ降り立つ踏み跡を歩き、徒渉をして尾根を登り返すが、往路に歩いた踏み跡がない。徒渉地点に戻り、Sさんの地図を見させてもらうと滝沢と思った沢がジロト沢でジロト沢と思った沢が越路沢だった。戻ってみるとジロト沢に沿って踏み跡が続いていた。
30分以上1時間以下、うろちょろしていた。途中でWさんが滑り落ちたり、自分が穴にはまったりと暗い踏み跡を辿るのは大変だった。疲れているメンバーも居て、ペースはどうしても落ち気味になった。工事現場の「迂回路」という看板が見えたときはほっとした。勘違いとはこわいものだ。林道は月明かりで明るく、金城山の稜線を月明かりだけで歩いた思い出が蘇った。帰りの車の中で、今回のメンバーで3年前にも金城山の増水した皆沢川へに行き、下山がヘッデンだったので、「今度同じメンバーで行くときは、メジャーな沢にするか越後を避けよう」と笑い話になった。
帰宅したのは、午前3時だった。

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