二子山 西岳中央稜

日程:2010年5月28日(夜)〜29日


5月28日(金) 22:00二俣川駅−25:00道の駅両神
 二俣川駅北口集合、保土ヶ谷バイパス本村ICから東名、環八を経由して関越練馬ICへ。予想に反して環八はほとんど渋滞もなく、関越自動車道も順調で花園ICを日付が変わる前に出ることが出来た。
 140号から299号を快調に飛ばして25:00道の駅両神着。売店の軒下にテント設営、しばし寝酒をたしなんだ後25:30就寝。

5月29日(土) 5:00起床5:40−6:10股峠駐車スペース6:30−7:00中央稜取付−7:20登攀開始−11:30登攀終了−12:00下山開始−12:30股峠

5:00起床、空を見上げるとどんよりと曇っている。携帯で天気予報を確認すると午前中は曇り、午後から傘マークとなっている。気温も高く朝の冷え込みもあまりなかったせいか夜露は降りていないようなので岩は乾いているはず。あとはなんとか登攀終了までこのまま降らずにもってくれることを祈るばかりだ。
朝食を済ませ股峠へ向けて車を走らせる。およそ40分で股峠着、駐車スペースにはまだ他の車は1台も停まっておらず我々が一番乗りだ。
準備を整えて二子山登山道に入る。東岳への登山道を左に分け、少し下ってから右手の登山道をローソク岩へ向けて進む。祠エリアの岩場を過ぎてさらに進み、途中から右の踏み跡を一登りした赤いドラム缶のあるところが中央稜の取付きだ。

【1P目 7:20】
Sリードで登攀開始、2mほど登ったところで下から「Sさん、ザックは!」の声、ザックを背負い忘れて登り始めてしまった。いったん降りてスタートからやり直すことに、やはりかなり緊張しているようだ。
登り始めはやさしいフェースだが、ピナクルから右のフレークへ入るところがいやらしい。朝一で体が硬く、つい腕の力に頼ってしまう。
【2P目 7:50】
引き続きSがリード。正面のリッジからトラバースして左のフェースに取付くが、ホールドが少なくかなりてこずってしまった。少し右に戻ってリッジをよじ登ると2P目ペツルのハンガーボルトが2本打ってあるところに出た。どう見ても2P目の終了点なのだが、トポによると2P目は30m、まだそんなに登ってきたようには思えないし、「かぶりぎみのチムニー」も無かったので終了点はまだ上と判断してそのまま登ることにした。これが大間違いで、ピッチを切らずに3P目へ突入するという大失態を演じてしまった。

【3P目 8:30】
 クラックを必死に登りながら「やはりここは3P目だ!」と確信したのは中央稜の核心部にさしかかったところ。ここまできたら一気にテラスまで登るしかないと、最大の難関を突破したところに打ってあるハンガーボルトまで登り、Nさんに間違えたことを伝える。
ロープの残りは10m、テラスまでは届きそうにない。ロアーダウンするにも足りない可能性があるのでやむなくそこでピッチを切り、本来のビレー点まで二人に登ってもらうことにした。
 2P目の終了点で改めてビレーしてもらい、テラスまで登ってようやく3P目を終了。

【4P目 9:50】
 テラスで10分ほど休憩した後 KNさんのリードで4P目の登攀開始。

取付きから右上してさらに左上する「逆くの字」のルートで特に難しくはなさそうだが、途中にはボルトなど支点が全く無いためKNさんも緊張気味だ。そしてこのピッチの核心の小ハング。3P目の登りで腕がパンプ気味と言っていたKNさんから「ヤバイ!ヤバイ!」の声。固唾をのんで見上げていたが何とか無事にクリア、KNさんさすがです。

【5P目 10:15】
 5P目はNさんのリード。この頃から霧のため岩が濡れ始める。
少し右に出てから左上し、凹角を右上する。さすがに安定したムーブでサクサク登っていく。
【6P目 10:40】
 引き続きNさんのリード。リッジを左から巻き凹角を右上する。傾斜も緩くなり快適な登攀だ。
【7P目 11:05】
 最後の草つきを登り西岳山頂へ。

11:35登頂、ハイタッチで二子山中央稜完登を祝う。
記念写真を撮り小休止して装備を解く。北面の一般道を下り12:30駐車スペースに着いた。今回の計画ではリードは1、2PがS、3、4PはNさん、5、6Pは久KNさんと決めていたのだが、私の判断ミスで3P目までSがリードすることになってしまい、核心部のリードを楽しみにしていたNさんには大変申し訳ないことをしてしまいました。
                                   (S 記)

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