夕張岳

日程:2009年8月12日


 8月11日(火)
平取町の温泉を4時過ぎに出発し、途中の県道が通行止めのため日高町経由で夕張市へ行く。市内から大夕張ダムへ向かいそこからダ-トのペンケモユ-パロ川沿いの林道へ入る。JR清水駅から1時間強で登山口に到着。駐車場に天幕を張り就寝する。

 8月12日(水)天気:曇り
 3時30分起床。天幕を撤収し、5時に出発。登山口から林道を12分ほど歩き、冷水コ-スへの分岐から樹林帯の登山道となる。最初はゆるやかな登りであるが、急登の中間で休憩。そこから少し行き、冷水沢の水場で喉を潤す。そこからゆるやかな登山道を行くと前岳沢の水場であるが、ここは飲めない。そして、馬の背コ-スの分岐を通過し、望岳台の手前の景色の良いところで休憩。滝の沢岳が良く見える。前岳の岩様が印象的だ。
 

 登山道は前岳を迂回するように伸び、望岳台で記念撮影をして、前岳の裏側へ出る。登山道のはるか先に夕張岳が見えている。遠い。手前にガマ岩がはっきり見えている。しばらく歩くと憩沢の水場で、再度喉を潤し、先を急ぐ。木道が出てきて湿原(前岳湿原)になっている。良いところだ。ガマ岩のところで休憩。 ガマ岩からあまりアップダウンのない快適な登山道で、その左右には湿原となており、やはりここは花の山の印象深い。ハイ松と湿原の登山道をさらに歩き、釣り鐘岩の登山道にさしかかったところ、登山道の左の所にヒグマがいた。「思わずクマだ!」とさけんだ。先頭を歩いていたOK氏の左20〜30mの距離である。全員立ち止まり、クマの様子をうかがう。こちらに気づいたのかOK氏の方へ近づいてきたので、登山道を引き返すとクマも高山植物の根をほじくるのに夢中になった。さらに、様子を見ていると上から登山者が降りてきたので「クマ!クマ!」と叫ぶとその登山者はクマに気づき飛んで、登山道を頂上の方へ引き返した。クマも依然登山道の脇に居座っているので、我々は登山を中止し、引き返すことに決めた。

 クマに出会った所から10分ほど下ったところの湿原の脇に地図にない水場があり、そこで休憩する。しばらくすると上でクマと遭遇した登山者が降りてきた。話しを聞くと、上(鞍部)で様子をうかがっていたらクマが来たので、登山道を夕張岳の頂上へ登り返したらしい。その後、クマは沢の方へ降りていったらしいことを聞く。この登山者から情報を聞いてから下山と決めればよかった思うところもあるが、あれほどのクマとの遭遇を経験すると登る気にはなれなかった。登頂より貴重な経験をした。
 その後、来た道を戻り、馬の背コ-スを降りた。途中登りが2ヶ所あり、夕張ヒュッテに到着する。ここの冷たい湧き水で喉を潤し、駐車場へ戻る。
 下山後、大夕張ダムから国道452を北に走り、桂沢湖から三笠に少し戻った湯の元温泉で汗を流す。そこから富良野へでて旭岳温泉へ向かう。
<山行雑感> 
・なんと言ってもクマとの遭遇という貴重な経験をした。クマが高山植物の根をほじくって食べていたので、我々に気づいたものの近寄ってこなく幸いした。出会い頭に遭遇するとクマも驚き、どうなっていたか分からないと思う。
・登山地図を見ると、釣り鐘岩付近にはクマ注意とあった。あとから来た登山者の方は、金山にクマの巣があるらしい。良くクマがあがってくるらしいことを聞いた。
・今回登頂できなかったので、この山はまた来るしかないですね。高山植物の多い時期にね!。

KOS 記

<行動時間>
8月12日
駐車場5:00-6:33分岐通過-6:58石原平7:09-7:19望岳台通過-7:40憩の水場 -8:05ガマ岩8:15-8:40クマ遭遇地点-9:07水場9:15-10:20望岳台10:40- 11:00分岐通過-11:27馬の背11:40- 12:25駐車場

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