北アルプス・蝶ケ岳

日程:2009年7月18日(夜)〜20日


 18日夜24時に八王子駅改札付近に集合した。天気予報では、19日は前線の通過で全国的に雨模様。一時は山行中止とも考えるが、20日には前線が通過するのを期待して、山行を決する。八王子駅で酒を買おうとするが、駅の売店は開いておらず、メンバーの数人は改札を出て、近くのコンビニに行く。
 19日八王子駅0:45発のムーンライト信州に乗車し、早々に就寝する。穂高駅に4:53に到着すると、雨がポツリポツリ落ちている。駅で身支度を整え、予約しておいたタクシーに乗車し、一の沢へ向かうか、三股へ向かうか相談し、常念岳ピストンは一昨年にKOSとOHは行っているので、蝶ケ岳ピストンの方向で三股へ向かう。
 三股の到着すると、雨は一段と激しくなりトイレの軒下で朝食を取り、完全武装で歩き出す。800mほど行くと登山補導所があり、駅にて登山届を出したことを伝えると、代表者の名前を書くように言われる。沢筋の登山道を歩き、しばらくすると雲の間から薄日がこぼれ、一時は天候の回復を期待させるが、雨はいぜん止まず。沢筋から尾根に取り付いて急登になり一本取る。さらに尾根を登り、途中休憩を取り、OH氏の調子が思わしくないので、共同装備の食料を分ける。少し登ると傾斜がゆるくなり、ぬかるみの道となる。平坦な登山道から登りにさしかかり、休憩する。さらにOH氏の個人装備の幾つかを分ける。いぜん雨が降り、樹林帯の中を歩くが、周囲は風が強いのがよく分かる。下山する登山者が口々に稜線は風が強いと言って降りていく。
 尾根途中の水場が雨の影響を受け、水量が増している。そこから登山道は右に折れ、トラバース気味となる。大滝山への縦走路に出ると、樹林帯は切れ、岩場の稜線となる。小屋手前の稜線にさしかかるともの凄い風で、飛ばされそうになる中、蝶ケ岳ヒュッテに到着する。
 小屋に入り、自炊場で休憩をさせてもらうことにする。各々昼食をとり、酒を飲み始める。一応15時まで天気の様子見と決める。時折外の様子を見るが、雨と風は強い。15時前に一応、天幕場の様子をKOSとCANYが見に行くが、もの凄い風と雨なので、本日はテント泊は中止とし、小屋泊まりとする。2階の小部屋に案内され、ゆったりとしたスペースを与えられ、極楽。さらにビールや酒を飲み、体も極楽。
 16時過ぎに夕食の支度をする。外はいぜんと雨と風が強いので、小屋泊まりとして正解と結論ずける。夕食後、明日の予定を相談する。一応稜線歩きを少ししたいと、蝶ヶ岳の先を1時間ほど歩いて戻ってくると、蝶ケ岳ヒュッテに9時には戻れるなどと話す。明日の起床を4時とし20時に就寝した。
 

 20日、4時起床。小屋の窓から周囲を見ると、風は止み雲は切れ、青空が見えている。今日は期待できる。朝食を取ったあと、小屋の前に出て東を見ると、雲海から美しい朝日が登っており、西の空には期待の槍穂高の稜線が見えていた。
 5:41に準備を整え、蝶ヶ岳に槍穂高の稜線を楽しみながら向かう。30分で蝶ヶ岳のピークを越え、蝶槍に6:15に到着。昨日雨の中で登ってきたかいのある景色をしばらく堪能し、蝶ヶ岳ヒュッテにもどる。
 小屋でタクシーの予約を入れ、昨日登ってきた登山道を下っていく。2ピッチでまめうち平に10時15分に到着した。あと、コースタイムでは1時間50分とある。タクシーの予約時間に間に合わないかと思ったが、三股に11時35分に到着し、予約していたタクシーで新しくできた日帰り温泉施設の「ふれー湯・四季の郷」に行く。小屋で割り引き券をもらっていたので、500円が400円の割引となった。ここで、入浴後に生ビールと馬刺し、信州サーモン(ニジマスとブラウントラウトの掛け合わせたトラウト:養殖)を堪能し、昼食を食べ、タクシーで松本に出て、15:21発の特急はまかいじで帰ってきた。

 <行動時間>
19日
八王子0:45発ー4:53着・穂高駅ー5:40着
三股6:00発ー9:35水場通過ー12:08蝶ヶ岳ヒュッテ着
20日
4:00起床・5:41発ー6:15着・蝶槍・6:50発ー7:30着・蝶ヶ岳ヒュッテ・8:00発ー10:15着・まめうち平・10:25発ー11:35着・三股
<山行雑感>
 天気予報では19日は全国的に雨模様で、ところにより強く雨が降るとのことで、山は大荒れと予測する。しばらく悩むが、登山口は尾根の東側であることと、稜線に出れば、天幕場の横に小屋があるので、いつでも逃げ込めると判断し、20日には天気は一時的に回復するとの予報もあり、山行を決行した。穂高駅に到着した時点で雨で、だれも山行を止めようと言い出さないので、身支度を整え、登山口に向かうが、雨が激しく降り、気が重くなるが、明日の晴天に期待し歩き出す。途中から風が強くなり、下山者がとにかく稜線は風雨が強かったと言うので、小屋に逃げ込む方に心が傾いていた。一応15時までは様子を見ようとするが、天候の回復はないので小屋泊まりにして正解か。しかし、CANY氏はこの会に入ってテント山行ははじめてなので、テントの生活を経験させたかったが、できなかったのが残念。
 当初計画していた常念岳ー蝶ヶ岳の縦走はできなかったが、蝶ヶ岳ピストンで槍穂高の稜線を見ることができて良かった。
KOS 記

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