八ヶ岳 阿弥陀岳南稜から御小屋尾根

日程:2010年3月12日(金)夜発〜3月14日


3月12日(金)
21:00神奈川区出発→22:00二俣川→25:00道の駅こぶちざわ
昨年10月に下見した阿弥陀南稜へアタックする日がやってきた。順調に道の駅こぶちざわに到着し、寝酒を飲んで就寝。星空が美しい。

3月13日(土)曇天→青ナギあたりから小雪→無名峰からは北よりの風に変わり強い
5:30起床→7:10舟山十字路(林道ゲート)→8:00南稜取付→8:25稜線(旭小屋側からルートとの合流点)→10:50立場山→11:50青ナギ→13:00無名峰→P1→13:35幕営適地

3月14日(日)快晴
5:00起床→7:10出発→7:30P2→7:45P3→7:50トイ取り付き→10:00トイ上部→10:35P4基部→11:20阿弥陀岳山頂11:40→12:05中央稜分岐→15:10御小屋山→16:20舟山十字路→横浜22:30

<参考:2009年10月23日の記録>
5:00起床→6:00舟山十字路(林道ゲート)6:15→6:40林道分岐→7:00稜線(旭小屋側からルートとの合流点)→8:30立場山→8:40青ナギ→9:45無名峰→P1→9:57幕営適地→10:02P2→10:25P3→10:30トイ取り付き→11:50トイ上部→12:05阿弥陀岳山頂12:25→12:35中央稜分岐→13:07上部岩壁→13:30下部岩壁→14:30広河原沢→15:10朝の林道分岐→15:45舟山十字路(林道ゲート)→ 横浜20:30

<3月13日>
別荘地を抜けるあたりから林道に積雪があり上りきれずに舟山十字路直前で車を押すことになる。なんとか車を停めて7:20に出発。
ゲートから先の林道にはトレースは無い。数日前の積雪後の入山者は無いようだ。すぐに2人組みのパーティーに抜かれる(後で分かったが日帰りを目指されていた)。
積雪はあるが立場山まではワカンを使わず到着した。先行パーティーのおかげで10月と比べてそれほど時間はかからなかったが、荷物の重さで疲労感は倍以上だった。
積雪も増してきているので立場山からワカンを装着することにする。
青ナギを越えて急登をあえぎながら登りやっとのことで無名峰に到着。ここで先行パーティーに追い付き日帰りの計画のため撤退されると聞く。ワカン無しでラッセルされたパワーに脱帽。
無名峰を後にP1を越えて本日の天場まで進む。

 <3月14日>
テントを片付け出発しようとしている時に3人パーティーに抜かれる。昨日青ナギの手前に泊まり早朝出発してきたそうだ。
P2を順調に越え夏道がうっすら見えるP3下のトラバースを越える。ここで先行パーティーに先を譲ってもらいトイに取り付くこととなる。

(雪が無いのは10月の写真。以下同じ)

トイ内部は昨晩のあられが吹き溜まっているのか雪がサラサラと流れてちょっとイヤな感じなのでロープを出して登攀することにする。しかしトイの下部は雪に埋もれており、かなり掘り返したが10月にあった支点が見つからない。
やむを得ず4mほどスリングをつないで離れた場所のワイヤーから支点を取りNさんリードで登る。10月と同じ枯れ木でピッチを切る。10月は届かなかった50mロープがぎりぎり届く。

後続パーティーが続々来たこともあり、2ピッチ目は左を空けて右のブッシュ帯へ延ばすことにする。
これは失敗で10月の時と違って上部のバンドは雪に埋まり急な雪壁となっていてトイ上部でいらぬトラバースをすることになり時間をついやしてしまった。
いよいよP4。先行の2パーティはロープを出して登っている。しばらく基部で待つ。我々はルートを10月に確認しており、鷹取山でアイゼントレーニングもしてきたのでロープを出すことなく進むこととする。
最後の頂上直下の登攀で先行パーティーが落石を起こしNさんの肩を直撃した(結構大きかった)。幸い大事に至らなかったが一歩間違えれば岩と共にルンゼの底に落ちていくところだった。
11:20右寄りの階段状の岩場から頂上に到着。落石を起こした方と落石発生の確認と住所、名前、連絡先、加入保険等を交換した。(打撲や捻挫、骨折は下山後に悪化して気が付くこともあるので、その場で確認し合う事が重要)

頂上には各ルートから上ってきたパーティーで賑わっていた。20分ほど休憩し下山を開始する。
広河原沢の積雪が多くラッセルが予想されることと、Nさんの肩が気になるため、中央稜は諦めて、御小屋尾根で下山することとする。
標高2136mの美濃戸との分岐を別れ、地形図に記載の無いルートで船山十字路方面へ下るのだが、標識もあり迷うことはなかった。
諏訪大社の御柱祭で使用する樅の木が伐採されていたからなのか?後半は広々とした林道となり16:20に舟山十字路に到着し長い下りを終えた。
道路も渋滞し横浜に戻ったのは22時を過ぎていた。                    KN記

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