魚野川仙ノ倉谷西ゼン

日程:2007年8月25日(夜発)〜26日


  前夜、H氏の車で、土樽の駅へ。土樽の駅舎で夏場に寝るのは初めてだったが、夥しい数の蛾や羽虫の楽園になっておりあまり快適ではなかった。どこか、駐車スペースを見つけてテントを張ったほうがよいでしょう。
  翌朝5時に起床して、毛渡沢林道のゲート前まで車で入る。6時過ぎに出発。平標新道は所々薮っぽくなっており、あまり人が入ってないような様子だった。7時10分入渓点着、沢の支度をして遡行を開始する。天気は晴れの予報だったが、薄い雲が広がっていた。

  

東ゼンの出合までは、流れの中を快適に歩を進める。

東ゼンの出合で一本。スラブ滝がずっと上まで見渡せて気持ちがよいところだ。休憩後、西ゼンに入る。あまりチャレンジングなラインを選ばず、登りやすそうな保守的ラインを探し、どんどん高度を上げていく。途中から青空がでてきて、上下とも視界がよく、緊張感と爽快感のまじった微妙な気分だ。

10時30分過ぎ、第2スラブが終わり、沢は一気に源頭の雰囲気に変わる。ここからは右よりに進み平標新道にでるのが一般的だが、H氏が途中の二俣で左にいっても平標の頂上ちかくに出るらしいという。Gもどこかでその記録を読んだことがあり、新たな展開だね、ということで奥の二俣で左沢にはいる。

左沢は最初はっきりした沢型だが、徐々に笹薮のトンネル状になり、最後は密薮の斜面になった。思えば、ここであきらめて引き返せばよかったのだが、まだ、漕いで漕げないほどでもなく、ワシワシと背丈を超える薮を漕いで進んでいく。薮から頭が出る場所で遠くに山頂が確認できたのでそちらに進もうとするが、傾斜がある場所ではまっすぐに進めなくなる。200Mほど行ければ、登山道に出そうなのだが、この状況があと200Mかと思うと二人とも気力が萎えてきた。そこから横移動はできそうなので、通常の詰めの道を目指して笹をつかみながらトラバースすることに。案外、近くでさまよっていたようで、思ったより早く正規の詰めに到着し、12時20分、登山道に合流した。沢装備を解いて、辿ってきた薮を眺めてみると、少々滑稽な達成感があった。結局、頂上には寄らずに下山し、15時30分、林道のゲート着。

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